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テヲフルカノジョタチ:シリーズ「電車でGO!」

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    1.
    車輌の入口に二人並んで立っている彼女達
    車輌の灯りに背を向けて 暗い坑内を凝視ている彼女達
    紺色の制服、お揃いのお帽子 
    まるでダイアン・アーバスの写真から抜け出たよう

    車輌の入口に手を握って立っている彼女達
    片手でこっそり耳打ち 二人だけの会話を楽しむ彼女達
    お揃いの制服 紺色のお帽子 
    まるでダイアン・アーバスが撮影した双子のよう

    闇を抜けてホームに滑り込む度に
    彼女達が手を振るよ
    明るいホームから発車する度に
    彼女達が手を振るよ


    photo by diane arbus

    2.
    僕が始めて彼女達に出会ったのは、こんな朝。夜勤明けの疲れた身体を引き摺って、ぼろアパートに帰る途中。始発電車が走り出してから、1〜2時間は経っていたからその日最初のラッシュアワーが始まり出す時間。
    ホームの柱に身を預け、さっき聴いたばかりの場内アナウンスを反芻しながら、ホームに滑り込んでくる筈の車輌を待っている。小走りにまるで子犬達がじゃれあう様に階段を昇り降りするミッション系の小学生達や、
    颯爽とホームに駆け込む女性陣(彼女達は、ホーム外れの女性専用車輌を目指しているんだな)、重たいバックを放り出す様に無造作に歩いている制服姿の学生達や、暗い顔したスーツ姿の人々...。
    そんな人々に入り混じって、僕はただ独り、ホームで待っている。

    次に来る車輌とその行き先を告げるアナウンスの声が終わると同時に、その車輌はホームに滑り込んでくる。
    次第次第に、中に乗っている人々の顔と服装が判別がつく様になってくると、そろそろだと思う。乗車口が停車するあたりに移動して、なんとなく居住まいを正す。

    そんな時、僕が乗り込む予定の乗車口をぼんやりと眺めていたら、手をふる彼女達がいる。

    小学校低学年。お揃いの紺色の帽子に紺色のコート(ふふふ、こういうのを服に着られているというのだな)、そして今はまだ見えないけれども、きっとお揃いの黒い靴。お互いを見つめあいながらはにかんでいる彼女達。
    なんとなく微笑ましい光景だなと思っていたら、突然彼女達が僕に向かって手を振り始めたのだ。

    ちょっとあっけに取られたけれども、何の事はない。ホームの反対側に到着した車輌から飛び下りた級友達に手を振っていたんだ。
    だけれども、その光景に出くわした時の僕の軽い驚きと喜びを想像してもらいたい。何故って、次の日から僕はできる限り、その時間の車輌に乗る努力をしているんだから。

    in the memories 4 the twins of Diane Arbus


    るい rui, the creature 4 =OyO= * diaries : by streetcar a-go-go! * 01:56 * comments(0) * trackbacks(0) * -

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