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『イーダ・ルビンステイン』 by ロメーン・ブルックス

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    蒼ざめた女性が、蒼ざめた光景の中に独り佇んでいる。己の蒼白の身体を蒼黒のローヴに隠して。
    蒼い蒼い風がなびく。
    きっとこのひとは、わたしを受け入れてくれないだろう。
    恋い焦がれても、例え己の総てを投げ出そうとしても、このひとは拒絶する。
    そう想えてしまうのは、何故だろうか。


    作品名:イーダ・ルビンステイン
        Ida Rubinstein
    画 家:ロメーン・ブルックス
        Romaine Brooks
    美術館:スミソニアン・アメリカ美術館アメリカワシントンD.C.
        
    Smithsonian American Art Museum, Washington D.C., USA

    描かれた女性は、イダ・ルビンシュタイン / Ida Rubinstein1900年代から1910年代にかけてのベル・エポック / Belle Epoqueの時代、一世を風靡したダンサーです。
    モーリス・ラヴェル / Joseph-Maurice Ravelの『ボレロ / Bolero』を1928年に初演した女性と紹介するのが、一般的に通じやすいのでしょうか。

    なお、彼女の日本語表記はまちまちなので、作品名はこの作品を知った『ユリイカ 臨時増刊 総特集 禁断のエロティシズム』に掲載された海野弘の『ロメーン・ブルックス(1874 - 1970) レスビアンの肖像』での表記に、それ以外の、彼女自身を指す場合はウィキペディア / Wikipediaのものに従っています。

    そして、イダ・ルビンシュタイン / Ida Rubinsteinを描いた女性は当時の彼女のパートナーでした。画家であるロメーン・ブルックス / Romaine Brooksは、彼女をモデルに何作もの肖像を描いてます。

    しかし、そのどれもが、観るヒトを拒絶する様な、さもなければ、観るモノに無関心な表情で、作品の中に描かれています。
    そして、その表情が観るモノのひとりであるわたしには、背筋が寒くなる様な美しさを与えてくれるのです。

    上にも書いた様に、この作品を知ったのは『ユリイカ 臨時増刊 総特集 禁断のエロティシズム』の中で紹介されている画家の、いくつもの作品の中のひとつとしてでした。でも、その中で紹介されているロメーン・ブルックス / Romaine Brooksの作品は、一点を除き総てモノクロ画像で掲載されていて、この作品もモノクロ画像での掲載でした。
    モノクロで観るそれは、儚くて触れれば今にも喪われて仕舞いそうな柔らかさに包まれています(こちらではモノクロ画像で掲載されています)。
    ところが、カラー図版で観るそれは、それまでの印象を悉く打ち破る様な、冷たさと鋭利さと強さをたたえているのです。

    己の愛するヒトをこんなにまでも孤高のモノとして描けるものだろうか。それは画家が女性だからだろうか。そして、その画家の愛するヒトもまた、女性だからからなのだろうか。
    そんな疑問のとばぐちに、わたしはいて、作品そのものからあたかも拒絶されている様な気がしてならないのです。

    下に掲載するのは、アントニオ・デ・ラ・ガンダラ / Antonio de La Gandara描くイダ・ルビンシュタイン / Ida Rubinstein、『イダ・ルビンシュタイン / Ida Lvovna Rubinstein』です。イダ・ルビンシュタイン / Ida Rubinsteinはその時代の寵児とも呼べる女性なので、数多くの肖像画が多くの画家によって描かれています。なので、その中からロメーン・ブルックス / Romaine Brooksの『イーダ・ルビンステイン / Ida Rubinstein』とは対照的なこの作品を敢て掲載します。
    舞台衣裳をまとった彼女は、己の聡明さをもって、自信満々で勝ち誇っている様に、わたしには観えます。恐らく、彼女の賛美者ならば己に付き従う事を拒絶する事はない様に想われます。



    るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : art * 15:00 * comments(0) * trackbacks(0) * -

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