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詩『蜘蛛の糸:The Spider's Thread』

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    Kに

    ここにこうやってぶらさがったまま
    どれほどの時間が過ぎたのだろう
    1分、1秒、1時間 それとも
    ひとつき、とうか、10数年
    わからない ああ、わからない

    憶えていることはたったひとつ
    掌をふりあげたそのときだ
    あなたの仕打ちに耐えかねて
    おもわず右腕が動いたのさ

    だけれども、いまはここにこうしてちゅうぶらりん
    ふりあげた右腕に糸が絡まりぶらさがる

    蜘蛛はどこ どこに蜘蛛はいるのだろう
    わたしを捕らえた糸の主 おまえは、おのれの欲望をいつ満たす
    わたしをちゅうぶらりんにしたまま 一体どこにきえたのだ

    捕食者としての権利をいますぐここで
    行使してくれればいい とっととすぐにさっさとただちにいま
    はやくわたしに喰らいついておくれ

    断末魔をあげるわたしを おもうぞんぶん堪能すればいいのさ
    さっさと行き止まりのこの恋に かたをつけてもらいたいのさ

    いつもの餌食とはちがう味
    あの蟲達とはちがう味
    それを貪り喰らう それはおまえだけに許された

    だけれども、そんな夢もつい果てた
    誰もわたしに眼もくれず みむきもしない 蚊帳の外
    天にものぼれず地にもまみれず ただただただただ
    たったひとり わたしは闇にぶらさがる

    さっきなにかが堕ちていった
    きれた糸をつかんで堕ちていった
    必死につかんで堕ちていった
    虚空にしがみつくように堕ちていった
    諦められないのだろう 悔やみきれないのだろう
    もう嘆くしかない 愚かさと弱さとを
    だがもはや、審判はくだされている

    -この蜘蛛の糸は己のものだぞ-
    そんな叫びが、こだまする

    御目出度う きみの得たものだ それは
    るい rui, the creature 4 =OyO= * poetry : sonnet * 00:01 * comments(0) * trackbacks(0) * -

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