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詩『そらがいったその日から:The Sky's Gone Out』

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    A、J、HそしてMに

    そらがいったその日から
    わたしたちは太陽も星も、そして月さえもうしなった
    いじましくもつつましやかに地の底に暮らす日々がはじまったのだ

    そらがいったその日から
    わたしたちは希望も夢も、そしてあすをも語るすべがない
    掌をのばせば風船にはとどくが、しゃぼんだまの儚さを忘れてひさしい

    今日も螺旋状の軌道の上を列車がはしる
    錐揉み状態となって、喪われた「天」という文字を忘れるために
    そうしてぼくたちは、職をもとめてさまようのだ

    そらがいったその日から
    わたしたちにはおかにあがった魚のことばかりが身にしみる
    おのれの可能性にかけて それがそのまま死へといたる おろかだと嗤え(そして嗤う)
    うらみがましい眼をしても決してだれもすくわれぬ だれも決してすくわない

    そらがいったその日から
    そら舞うとりを それに憧れたイカロスの末裔を
    ああ かれらのことはわすれてしまおう もう二度とあえないのだから
    いやそれ以上に、かれらが犯したその罪の 二の舞だけは御免被りたいのだから

    遥か西の果てで 旅人はみたという
    ぬれた大地のおくふかく それはそこにあるという
    いってしまったそらのわすれがたみ ひかりかがやくその名は未来
    いずれときがくれば そこから あらたなそらがうまれるはずだと

    そらがいったその日から
    あなたはわたしの眼をみなくなった 眼だけではない 胸も脚も二の腕も
    おのれの犯した罪におびえ おのれの行く末さえもおそれてばかり
    いまあなたにできることといえば 今日の小麦の数を数える それだけなのだ

    そらがいったその日から
    そらがいったその日から
    そうしてしんだこどものいしをつむ うまれぬこどものいしをつむ
    決して崩れぬいしのとう たかくつまれるいしのとう
    それはそらがなきものとなってからだ

    ある日、つちくれのなかからひとつがいの蟻が這いだして
    南へとむかうだろう
    そのとき そのくろいちいさなめおとには銀色に輝く翅があるだろうか
    いつかかれらに遭遇するものよ それを決して忘れるな そしてそれをかたりつぐのだ
    それがわれらのあすを紡ぐ そのよすがとなるのだ

    そらがいったその日から
    きくべきものは預言者の語る世迷い言
    ひとはそれを歌とよび 一縷の望みを託すのだ

    そらがいったその日から
    そらがいったその日から
    歌をうたってそればかり
    そらがいったその日から
    るい rui, the creature 4 =OyO= * poetry : sonnet * 00:00 * comments(0) * trackbacks(0) * -

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