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詩『雨滴 そのに:Rainy In Spring』

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    ETとBCとに

    みずのにおいにさそわれて窓をあけるとそらはくらい
    あめがふるんだな、そんなあたりまえの感想にたどりつくまえに ぽつり
    うすよごれた道路のうえがひとつまたひとつとくろくなる

    窓枠にてをかけたままわたしは、そのくろいかたまりのかずをかぞえはじめる
    ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ、…

    ねぇ、おかあさん、ぼくねむくないんだ、ねなくちゃだめ? まだ、おきてていい?
    こどものといかけにこたえることなく、母親は
    もう一度、わがこの胸のうえまでふとんをひきあげます

    ねむくないときはね、ひつじさんのかずをかぞえましょう
    めをとじれば、あおいそらのした、野原のまんなかにしろい柵がみえるでしょう
    ひつじさんたちがそこをつぎからつぎへととびこえていくから いい?
    ひつじがいっぴき、ひつじがにひき、ひつじがさんびき、 …

    あめのつぶのかずをかぞえはじめておもいだすのは、そんなこと

    よるのひつじをかぞえるように
    あめのつぶをかぞえれば、いったい、なにがおきるのだろう

    ねむくないことをわすれてしまうように
    うれしくないことをわすれられないだろうか
    よるのこわいおもいに出逢わないように
    ひるのつらいおもいに出逢わないでいられるだろうか

    … 、じゅう、じゅういち、じゅうに、じゅうさん、じゅうし、…
    … 、にじゅうご、にじゅうろく、にじゅうしち、にじゅうはち、…

    かぞえてもかぞえてもかぞえきれないそれに、わたしのかずはとうのむかしにおいこされる
    それでも、まだ、まだ、つらいおもいやわすれたいことはきえさりはしない
    むしろ、つぎからつぎへとおもいおこされるばかりだ

    あんなこと、そんなこと、あのときのこと、そのときのこと
    ぽつり ぽつり ぽつり ぽつり ぽつり ぽつり ぽつり ぽつり

    そうして、きがつけば、くらい景色のそのしたで、
    まっくろにそまったみちがわたしの視界をよこぎっている

    窓枠にかけたてだけではない
    あけはなった窓のせいで、わたしのかおがぬれている
    るい rui, the creature 4 =OyO= * poetry : sonnet * 00:00 * comments(0) * trackbacks(0) * -

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