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ニュースにあう

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    いつものように、地下鉄の改札から階段を一気に駆け登り、地上に出る。 都心の地下を縦断している内に、陽は随分と傾きかけている。一ヵ月前はもうまっくらだったなと、ひとりごちながら、お目当ての場所へ急ぐから近道。裏通りへと入る(裏通りとはいっても、青梅街道と比較してだから、路巾は結構あるよ)。今日はひときわ、ビル風が強い。 路を挟んで隣のビルに、所在な気にたむろっているグループが、そこかしこ。カメラやビデオなんかの撮影機材や、ボアボアの集音マイクで、記者や取材クルー達だというのは、嫌でも気づく。 だれかを出待ちしているんだな。”ぶらさがり”っていうんだっけ。ブラウン管で見ると(この常套句も今に死語ね)殺気立ってたり華やかだったりするけれども、”その前”ってのはずいぶんお気楽なものね。 ちょっと立ち止まって観てみたい気もしたけど、急がなきゃ、約束に遅れちゃう。残念だけど、今のところはメイキングでガマンしとかなくちゃ。 「ポール牧さん死去。自殺か...」 深夜の帰宅後、TVをつけて驚いた。さっきわたしが通ったその場所が、現場だったようだ。
    小学校の同級生だったAクンを思い出す。運動が得意だった彼は、体育の時は彼がヒーロー。バレーボール、ミニバスケ、ソフトボールにサッカー、勉強もちょっとは出来た方だったから、女子の間ではけっこう人気があった。背は、わたしよりちょっと低かったけどね。 わたしたちの小学校は、地理的な関係で学区わけがちょっと変。卒業生達の大部分はK中学だけれども、ごく一部はY中学に別れて進学することになっている。だから、AくんはK中、でも、わたしはそっちに行けなかった。 わたしたちのクラスは仲が良かったから、中一の夏休みに初めてのクラス会、クラス全員で会うことになっていた。Y中の少数派は、K中に行っちまった元の仲間達に会うのがとても愉しみ。だって、同じ学校に行ったとしても、小六が中一になったら大変、毎日毎日の新しいことを追いかけるのに精一杯だから、同じクラスや同じ部活で再会でもしなきゃあ、誰がなにをやっているのかわかりはしない。だから、みんなに会って、時計をひとまわり、後ろにもどしちゃうのもいいかなって。 でも、クラス会でわかったことは、Aくんがいなくなっちゃったことだった。 体育の授業の走り高跳び。Aくんはみごとにバーを飛び越して、飛び越しついでに飛び越しすぎて、まっさかさま。頭からまっすぐ着地して、それっきり。 死は突然こんな風にやってきます。 元の同級生達の何人かは現場にいたコもいて、彼らは彼らでショックだったと思う。でも、止まった時計が急に動きだして、わずか数カ月の時差だけれども、そこにぽっかりと空いてしまったものを埋めることは、かなり難しい作業です(その場で泣きじゃくってしまえば遥かに楽だったかもしれないけど、それすら、わたしにはできなかったよ)。 本当は、ここでは、ひと一人亡くなったことの意味と、たまたまであわせたその現場と、そこに佇んでいた取材陣の所在なさげな様子、それらがかもし出すアンビバレントな状況を考えようかと思って書き出したのですが、いつものように、わたしの個人的な記憶の追跡になってしまいました。 ごめん。 ポール牧さんの御冥福をお祈り致します。
    るい rui, the creature 4 =OyO= * diaries : diaries * 01:46 * comments(0) * trackbacks(0) * -

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