"Family Snapshot" by Peter Gabriel(『ファミリー・スナップショット』 by ピーター・ガブリエル)
2014.09.15 Monday
街に撮影班の行列があらわれる
かれのいくところそれがすなわちニュースとなる
だが今日はちがう
今日にかぎってはいつもとおなじ、ではない
今日はこのぼくが主役なのさ
スナップショットをとるのさ、ひかりにむけてはなつのさ
ひかりにむけてぶっぱなすのさ
4マイルもつづくパレードさ
太陽にむかってすすむのさ
もしもぼくがなしとげたら
ぼくやその拳銃をみるのもいやだろうな
2マイル先まで、警備はいきとどいている
観衆はもうこえをあげているようだ
ラジオに耳をかたむければ
いまの状況はたちどころに理解できる
ぼくはこのときをまっていたのだ
この瞬間がくるときこそを
きみたちみんなはテレビの国の住人
脱け殻のきみたちをたたきおこすのさ
ゴールデン・タイムをあっというまさ
きみたちの記憶野をもやしつくすのさ
それがいきているぼくのあかしさ
正面に数台の白バイを先頭にして、みちをまがる
眼にはいるあせをぼくはぬぐう
- 時間の問題さ
- 意志の問題さ
知事をのせたくるまははなれてはいない
かれはぼくの標的ではない
ターゲットならばそこにいる リムジンにたっている
「憎んでいるわけじゃあないんだ
なにをしようとしったことじゃあない
ぼくとあんたは
いわば、むすばれるべき運命の相手、というわけさ
できればべつのものでありたかったよ
でも、あんたはやりすぎたのさ
てにはいるものはなんでも私物化しさえしなければ
ぼくもそのおこぼれにあずかれたっていうのに」
ぼくはいきをのんで
かまえたものをじゆうにする
銃弾をはなつのだ
静寂がおとずれた ぼくはずっとここにいる
少年がひとりさびしげに玄関のむこうにたっている
ともだちはみないえへかえったようだ
ぼくのおもちゃの拳銃はゆかのうえだ
パパ ママ もどってきて
ふたりともぼくにはうわのそらだ
ぼくはかなしいままおとなになる
だれかきづいてくれてもよかったんだ
ひかりにむけてぼくはうつ
「スナップショット / Snapshot」は、ここでは火器を速射する事と、写真を速写する事と、ふたつの意味がかけてあります(と、理解は出来てはいても、肝心の訳の方には巧く反映出来ていません)。
詩は、あるテロリスト / Terroristの行動を、その主観で描写しているのですが、最後の連で、全然異なる光景が描写されています。
ある少年の物語、それをテロリスト / Terroristの少年時代と看做すのはそんなに難しい事ではないと想います。
ですが、曲名である『家族写真 / Family Snapshot』と謂う語句が、この歌詞の中では語られていない様々な情景を物語っている様に想えます。そして、もしかしたら、これまで描いてきた解釈と全く異なる叙景がありありと眼に浮かぶのです。
【2017.11.10. 追記】
拙訳に関して、プログレ好きさんから誤りのご指摘と、その訂正、そしてそれに基づく解説を下記コメント欄に頂きました。
プログレ好きさん、ありがとうございます。
かれのいくところそれがすなわちニュースとなる
だが今日はちがう
今日にかぎってはいつもとおなじ、ではない
今日はこのぼくが主役なのさ
スナップショットをとるのさ、ひかりにむけてはなつのさ
ひかりにむけてぶっぱなすのさ
4マイルもつづくパレードさ
太陽にむかってすすむのさ
もしもぼくがなしとげたら
ぼくやその拳銃をみるのもいやだろうな
2マイル先まで、警備はいきとどいている
観衆はもうこえをあげているようだ
ラジオに耳をかたむければ
いまの状況はたちどころに理解できる
ぼくはこのときをまっていたのだ
この瞬間がくるときこそを
きみたちみんなはテレビの国の住人
脱け殻のきみたちをたたきおこすのさ
ゴールデン・タイムをあっというまさ
きみたちの記憶野をもやしつくすのさ
それがいきているぼくのあかしさ
正面に数台の白バイを先頭にして、みちをまがる
眼にはいるあせをぼくはぬぐう
- 時間の問題さ
- 意志の問題さ
知事をのせたくるまははなれてはいない
かれはぼくの標的ではない
ターゲットならばそこにいる リムジンにたっている
「憎んでいるわけじゃあないんだ
なにをしようとしったことじゃあない
ぼくとあんたは
いわば、むすばれるべき運命の相手、というわけさ
できればべつのものでありたかったよ
でも、あんたはやりすぎたのさ
てにはいるものはなんでも私物化しさえしなければ
ぼくもそのおこぼれにあずかれたっていうのに」
ぼくはいきをのんで
かまえたものをじゆうにする
銃弾をはなつのだ
静寂がおとずれた ぼくはずっとここにいる
少年がひとりさびしげに玄関のむこうにたっている
ともだちはみないえへかえったようだ
ぼくのおもちゃの拳銃はゆかのうえだ
パパ ママ もどってきて
ふたりともぼくにはうわのそらだ
ぼくはかなしいままおとなになる
だれかきづいてくれてもよかったんだ
ひかりにむけてぼくはうつ
「スナップショット / Snapshot」は、ここでは火器を速射する事と、写真を速写する事と、ふたつの意味がかけてあります(と、理解は出来てはいても、肝心の訳の方には巧く反映出来ていません)。
詩は、あるテロリスト / Terroristの行動を、その主観で描写しているのですが、最後の連で、全然異なる光景が描写されています。
ある少年の物語、それをテロリスト / Terroristの少年時代と看做すのはそんなに難しい事ではないと想います。
ですが、曲名である『家族写真 / Family Snapshot』と謂う語句が、この歌詞の中では語られていない様々な情景を物語っている様に想えます。そして、もしかしたら、これまで描いてきた解釈と全く異なる叙景がありありと眼に浮かぶのです。
【2017.11.10. 追記】
拙訳に関して、プログレ好きさんから誤りのご指摘と、その訂正、そしてそれに基づく解説を下記コメント欄に頂きました。
プログレ好きさん、ありがとうございます。