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男と女 (原題:UN HOMME ET UNE FEMME)

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    ♪ダァ〜バァダ、ダバダバダ、ダバダバダ....♪
    という男女のスキャットをフィーチュアした主題歌が一人歩きして、男と女の愛の語らいのシーンなんかに頻繁に登場する主題歌「男と女」。それを生み出したのがこの映画「男と女」です。昨日、NHKで、放映されて初めて観ました(その主題歌はしょっちゅういろんな所で聴いていますけれども)。



    『男と女 / UN HOMME ET UNE FEMME』:
    author:Francis Lai
    singer:Pierre Barouh
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    主人公は、文字どおりの、ひとくみの男と女。
    男の名前はジャン・ルイ(演:ジャン=ルイ・トランティニャン / Jean-Louis Trintignant)、
    女の名前はアンヌ(演:アヌーク・エーメ / Anouk Aimee)。
    二人は各々、パリに暮らしている。
    二人は各々、過去に最愛の人を亡くしている。しかも不慮の事故で。
    二人は各々、最愛の人の忘れ形見がいる。男には一人の息子。女には一人の娘。
    二人は各々、己の子を南仏の寄宿学校に預けている。偶然にも同じ学校。
    二人は各々、毎週末、己の子に会いに来る。男はクルマで、女は列車で。
    二人は各々、ちょっと特殊な職業に就いている。男はレーサー、女は映画の記録係。

    そんな二人がひょんな事から知り合って、共に魅かれあい、様々な感情が交錯し、微妙なこころの揺らぎが鬩ぎあい、そして、その二人が真の男と女になるまでを描く映画です。

    説明的な台詞はとことん切り詰められて、その代わりに内的独白は非常に饒舌。
    二人の心情の移り変わりを表すかの様に、やわらかい光に満ちたカラー映像と陰影の深いモノクロの映像が交錯する。

    男は己の感情に素直に反応し、直線的に女へのおもいを即座に実行に移す。
    しかし、その一方で、女は未だに過去の(死んでしまった)男を忘れる事が出来ない。
    そのずれが、ひとたび二人を別つが、それを引き止め、これまで以上に二人を強く結び付けたのが、男の行動力だった。
    と、いうところでこの映画は突然に終わる。



    そして、わたしは考える。なぜこの物語は『ジャン・ルイとアンヌ』というタイトルではないのかと?
    二人の人物設定は必ずしも一般的な職業でもないし、過去の各々の恋人との別離もかなり特殊な事情だ。ジャン・ルイのかつての恋人ヴァレリーは精神錯乱による自殺だし、アンヌのかつての恋人ピエールは撮影中の事故が原因である。二人が出会うきっかけは偶然が織り成すものだけれども、二人はあまりに急接近していく。いや、それはそんなに異常な設定ぢゃない。
    二人が共に過ごした時間は意外にも短いものだけれども、わたしたちの最近の行動様式では、取るに足らない短さだ。
    それよりも、二人が離れている時間は長く、ジャン・ルイはモンテカルロ・ラリーに出場してヨーロッパを走り回り、アンヌは新作映画の撮影現場とにかかりっきり。そんな状況下にも関わらず、アンヌは優勝したジャン・ルイに祝電を打つ「アイシテイル」と。
    ジャン・ルイは祝賀パーティもそこそこに抜け出して、優勝したクルマに飛び乗り、一路、アンヌの元に向かう。このあたりから、ジャン・ルイは、ジャン・ルイという意匠を脱ぎ捨てて、一人の男へと立ち戻って行く。
    そして、男は寄宿学校のある南仏でアンヌを発見して二人はベッドを共にする。しかし、彼女は、まだ己の意匠=過去の己を捨てられず、男を拒んでしまう。
    二人は、別々の途でパリへと帰ろうとするが、この一瞬の別離が、アンヌに一人の女になる為の猶予を与える。
    と、いう様に、わたしは観ましたが、皆さんは如何でしょう?
    時々、忘れた頃に、幼馴染や初恋のヒトを夢観て、目覚めた朝に、イヤに落ち込んでしまうるいです。
    自ら男に決定的なラブ・コールを送ったものの、いよいよという時のアンヌの逡巡は、妙な説得力がありますが。

    男と女
    原題:UN HOMME ET UNE FEMME
    1966年 フランス映画
    カンヌ映画祭 グランプリ


    監督: クロード・ルルーシュ / Claude Lelouch
    製作: クロード・ルルーシュ / Claude Lelouch
    脚本: ピエール・ユイッテルヘーベン / Pierre Uytterhoeven  クロード・ルルーシュ / Claude Lelouch
    撮影: クロード・ルルーシュ / Claude Lelouch  パトリス・プージェ / Patrice Pouget
    編集: クロード・バロア / Claude Barrois
    音楽: フランシス・レイ / Francis Lai
     
    出演:
    アヌーク・エーメ / Anouk Aimee as アンヌ / Anne Gauthier
    ジャン=ルイ・トランティニャン / Jean-Louis Trintignant as ジャン・ルイ / Jean Louis Duroc
    ピエール・バルー / Pierre Barouh as ピエール / Pierre Gauthier
    ヴァレリー・ラグランジェ / Valerie Lagrange as ヴァレリー / Valerie Duroc


    るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : cinema * 03:59 * comments(0) * trackbacks(1) * -

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      From ロトフレンズ・スピンオフ @ 2009/01/28 12:21 AM
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