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雨が降り出す前に

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    降りそうでいっかな降リ出そうとしない夜を一人、家路を急ぐ。季節の変わり目特有の生暖かい風が、さらにわたしを憂鬱にさせる。変わったばかりの信号を渡り始めようとした途端、騒々しくさせるのが唯一の仕事だといわんばかりに、サイレンとやけにかん高くスピーカーからの怒声を響かせて、何台ものパトカーが走り抜けていく。これでまたもう一度信号待ちだという舌打ちと、ほんの一瞬の野次馬根性を覗かせる彼らは、きっと恋人どうしなんだろう。
    もしも、さっきの騒がしいパトカーがわたしの来た道を遡ってくれたのなら、少しはこのイヤな気分を軽くしてくれたろう。
    わたしの犯した罪に慌てふためく彼ら。先ずは被害者とその発見者。そして喜劇的な装いをまとった通報劇と、それに我慢強くつきあってあげる警察官に救急隊員。彼らは、実直に己の職務を全うしようとする筈だ。
    そして、わたしはどうするのだろう? 大慌てで着の身着のままこの街からおサラバするか。それとも、贖罪とお浄めの為に、どこかのショットバーに身を潜ませる?(そんな殊勝なことなんかするもんか) 
    いつもの様に、コンビニで買った弁当を食べながら、いつものニュース番組をみて、眠っちまうんだろう。
    でも、ちがうんだな。わたしの向かうその道の先に、さっきのパトカーが向かっているのが、悲しいかな現実なんだ。きっと、これから始まる喜劇の幕開けを告げるのが、このわたしなんだ。
    きっとわたしは自分の部屋の前で、あいつに襲われるだろう。あいつはだれなのか、そんなことをわたしに聞いても無駄さ。急に降り出した雨でずぶぬれになったわたしは、一刻も早く自分の部屋に転がり込んで、あったかなシャワーを浴びる、その事しか念頭になかったのだから。後ろから飛びかかったあいつの顔をみて、あいつを覚える暇なんか全然無かったよ。なんかあったかなものが流れてる。雨はとっても冷たいのに。

    やっと信号が青になった。あたまがいたい。雨も降り出して来た。
    るい rui, the creature 4 =OyO= * diaries : diaries * 23:59 * comments(0) * trackbacks(0) * -

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