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『王の行列と後宮の恋』 at アジャンター石窟群

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    多くの高貴な人々が、聖なるモノを求めて列をなしているその一隅で、一組の若い男女が愛を語らっている。

    "A King With His Queen" by anonymous

    作品名:王の行列と後宮の恋
        A King With His Queen
    画 家:作者不詳
        anonymous
    美術館:アジャンター石窟群インドマハラーシュートラ州
        Ajanta Caves, Maharashtra, India


    アジャンター石窟群 / Ajanta Cavesの第17窟、その正面廊後壁に描かれている作品です。

    アジャンター石窟群 / Ajanta Cavesに関しては、既にこちらこちらで紹介済みですが、そのいずれも菩薩 / Bodhisattva、つまり聖なる方を描いた作品です。
    しかし、今回の作品は、世俗の情景を描いたモノです。

    しかも、描かれているのは愛の交歓であって、かなり悩めかしい。
    女性を抱こうとしている男性の視線も、彼の誘惑に我が身を投ずる女性の視線も、とても生々しいのです。

    この男女の背後には、夥しい人々が列を成している情景がありますが、彼等は、菩薩 / Bodhisattvaの許にはせ参じようとしているのでしょうか。
    と、なると、この男女は宗教心のない背徳的な行為に耽るモノ達と謂う解釈も成り立ちます。

    でも、そんな教条的な主張が込められている様にも思えません。
    このふたりはただ、おのれの生と性を謳歌しているだけにも思えますし、それは非難されるべきモノと謂うよりも、肯定されるべきモノの様に思えるのです。

    そう謂えば、既に紹介済みの菩薩 / Bodhisattva達も、その身のこなしや身体の描く稜線は、とても蠱惑的にみえます。
    本来は修行の場であり、禁欲的な場であるこの場所に、なぜ、こんなにも性的な魅力に富んだ絵画作品が描かれているのか、とっても不思議ではあります。

    下に紹介するのはジョン・フレデリック・ルイス / John Frederick Lewisによる『歓待する淑女 / A Lady Receiving Visitors (The Reception)』(邦題は拙訳です)。1873年の作品。
    敢えて謂えば、出逢いの場面。恋に陥るその瞬間を描いたモノと、謂えるのかもしれません。


    るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : art * 10:28 * comments(0) * trackbacks(0) * -

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