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『マスキュラー・ペーパー』 by デヴィッド・サーレ

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    3分割された画面。
    左にはアフリカン・アート / African Artの様な、園児の手になる様な彫像。
    右には緑地の格子模様の上に、橋の素描。
    そして中央にあるのはふたりの裸婦の後ろ姿と、派手な化粧を施した男性の顔。


    作品名:マスキュラー・ペーパー
        Muscular Paper
    画 家:デヴィッド・サーレ
        David Salle
    美術館:ニューヨーク近代美術館アメリカ合衆国ニュー・ヨーク
        The Museum Of Modern Art, New York, USA


    1985年の作品。

    フランシス・ベーコン / Francis Baconの『キリスト磔刑図のための3つの習作 / Three Studies For A Crucifixion, 1962』(こちらで紹介済み)の様な三幅対 / Triplicityなのかなと最初は思います。
    でも、そんな構築された構成美とは少し違う様にも思えます。分割されたみっつの部分をひとつのモノへと統合させようというちからがそこにはないのです。

    作品名は、筋肉性の紙、もしくは筋肉質の紙、さもなければ筋肉美の紙とでも解せばよいのでしょうか。確かに、みっつに別れた部分部分に描かれているのは、それぞれのかたちを構成している素材に関して、と理解出来なくもありません。

    みっつの部分と呼んでみましたが、それぞれはさらに分解してみる事が可能です。
    左の彫像の上には粗雑な描線によってナニカが描かれています。
    右の橋は、その下に描かれている緑の格子模様と分断してみる事が出来ます。
    そして、中央にあるのは、ふたりの裸婦とふたつの顔の他に、さらにもうひとつのオブジェが重ねられているのです。

    つまり、幾つもの幾つもの描写が重なって、ひとつの作品となっているのです。
    作品の中心もなければ周縁もない。どれかひとつの描写だけに着目してみる事も出来れば、便宜上みっつに分断された部分のどこかとどこかを選び出して(自分だけの)三幅対 / Triplicityを構成して、みる事も出来るのです。

    みるたびに印象が変わり、みるたびに違う作品にも思えるのです。

    下に紹介するのはレナート・グットゥーゾ / Renato Guttusoによる『ヌード:アレン・ジョーンズの影 / Nudo - Ombra di Allen Jones』(邦題は拙訳です)。同じく1985年の作品。
    作品名にある様に、アレン・ジョーンズ / Allen Jones(彼の作品『感じさせて(スリル・ミー) / Thrill Me』はこちらで紹介してあります)の作風に感化、もしくはリスペクトした作品です。
    裸体の女性の後ろ姿、そして彼女の影、彼女をモチーフとする画像とみっつのイメージがひとつに織りなしているのは、上の作品とも通じるなぁと思ったのです。


    るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : art * 10:45 * comments(0) * trackbacks(0) * -

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