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詩『なないろの声:A Voice Rainbow』

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    JJに

    歌手としての彼女はそう絶賛された。彼女の声はまるで虹のようだと。喜怒哀楽、ひとのもつありとあらゆる感情とその表現、そのすべてを声として現出させると。
    あるものは涙し、あるものはおもいを寄せる。もちろん、うたう歌によってはだれしもが恐れをなす。
    評論家にいわせれば、彼女はその声だけで世界を征覇できるのだ。実際に、音楽の世界だけに限っていえば、世界の覇者といってもよい。

    そんな彼女のことだからだれしもが彼女の人生におもいをはせる。それだけの声をもつ彼女だ、きっと修練につぐ修練をつんできたのにちがいない。いや、ちがう、きっと幾度も幾度も厳しい人生の岐路を経たのだ。過酷な生涯の賜物だろう。そうではない、おそろしくきよらかな魂のもちぬしなのだ。うつくしいものにはぐくまれてすこやかにくらしてきたのだ。
    だれもがだれもがかしましいがけっして、真実があきらかにされることはなかった。

    森羅万象、ありとあらゆるものをうつしだす鏡の正体はガラスの銀鍍だ。そのうしろに特殊な構造や特別な装置があるわけではない。
    彼女もそれとおなじ。

    彼女という媒介をつうじて、聴き手がおのれの聴きたいものを聴いているのにすぎない。
    だからだれにとってもすばらしく響く。聴くもののこころをとらえてはなさない。
    しかし、もしもそれぞれの聴き手が聴いているものをそのままとりだして客観的にみることができるのならばきっと、それは千差万別、まったくちがったものとなるはずだ。
    彼女の歌うその歌に、美をもとめるものには美が、癒しをもとめるものには癒しが、喜びをもとめるものには喜びが、あたえられる。ただそれだけのことにすぎないのだ。
    るい rui, the creature 4 =OyO= * poetry : sonnet * 00:02 * comments(0) * trackbacks(0) * -

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