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『はさみと蝶』 by フランチェスコ・クレメンテ

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    3人の裸女が戯れている。そのしなやかな肢体は、少女と謂うよりも少年のそれに近い。
    ながくのびた黒い睫毛は、そのしなやかさを助長すると同時に、微妙な艶かしさを醸し出している。
    それぞれの右掌には青い鋏。そして3人のあいだを輝く様な蝶が3頭、舞っている。


    作品名:はさみと蝶
        Scissors and Butterflies
    画 家:フランチェスコ・クレメンテ
        Francesco Clemente
    美術館:グッゲンハイム美術館アメリカ合衆国ニュー・ヨーク
        The Guggenheim Museum, New York, USA


    1999年の作品。

    描かれた3人の女性のうち、ひとりのそれはおのれの右腕で隠されてはいるものの、遺るふたりにはくっきりと女性器が描かれています。
    ひとりはしろくかたく幼さをのこしていますが、もうひとりのそれはおおきくあかあかとひらかれています。

    なんだか、まるで、自身の掌にした鋏で、ちょきんときってしまった様に思えます。

    そうすると、舞っている蝶は一体、なんなのか。
    あかみを帯びている作品全体の色調からはみ出して、輝く様に舞っている3頭の蝶は。

    どう考えても、ちょきんときってしまう前のそれらの蓋の様な存在に思えて仕方ありません。いや、もしかして戒めの様なおおきな存在なのかもしれないのです。

    (だからこそ、彼女達3人の振る舞いがとても自由奔放に思えるのは、考えすぎですか?)

    しかし、それとは全く逆に、蝶だから自由となった、蝶によって自由となった、そんな考えもありえなくありません。

    この作品の受け取り方は、いくらでもありそうなのです。

    (それに第一、蝶と鋏って、すごくかたちが似ている事に今更ながら気づかされました。)

    と、すると手前の覆い隠されているそれは一体、どんな様相をしているのか。
    おのずと妄想が沸き起こって仕方がないのです。

    下に掲載するのは同じ画題? 上野陽介 / Yosuke Uenoによる『ハサミと蝶 / Scissors And Butterfly』です。2008年の作品。
    こちらの頁上野陽介 / Yosuke Ueno自らが作品解説をしていて、それも興味深いのです。


    るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : art * 09:45 * comments(0) * trackbacks(0) * -

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