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『ルイ14世の肖像(1638−1715年)』 by イアサント・リゴー

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    「やがて権力が宗教、つまり神様の代弁者であった法王からはなれて、近代国家の王侯貴族に移ってくる。彼らが政治的実権をもつようになると、絵画作品も完全に非宗教的になり、王侯貴族の光栄と権力を象徴する美しい肖像などが描かれるようになります。絢爛たる服装をした貴族が画面の中央に、威風堂々たる姿で描かれます」
    今日の芸術 / Today's Art』(岡本太郎 / Taro Okamoto著)より



    作品名:ルイ14世の肖像(1638−1715年)
        Louis XIV (1638-1715)
    画 家:イアサント・リゴー
        Hyacinthe Rigaud
    美術館:ルーブル美術館フランス共和国パリ
        Musee du Louvre, Paris, France


    上で引用した文章の、その証左として掲載されているのが本作品です。

    描かれたのは、1701年。スペイン継承戦争 / Guerre de Succession d'Espagne勃発の年です。
    この作品は本来、スペイン王 / Reyes de Espanaフェリペ5世 / Felipe V de Espanaに献呈する為に描かれたのですが、その出来具合が殊の外によく、当初の予定を違えて、自身の手許、つまり自国のモノとして留め置かれたそうです。

    描かれたルイ14世 / Louis XIVは、太陽王 / Le Roi-Soleilとも称され、また「朕は国家なり / L'etat, c'est moi」と謂う発言を遺した人物としても知られています。
    作品自体が「王侯貴族の光栄と権力を象徴する美しい肖像」であるばかりでなく、描かれた人物自身が、「光栄と権力」を身をもって体験し獲得した人物なのです。
    そう謂う意味では、引用文を補完するのに、最も相応しい作品であると同時に、その引用文に最も相応しい人物なのでしょう。

    しかし、この作品が描かれた年に起こったスペイン継承戦争 / Guerre de Succession d'Espagneはその後、彼を大いに悩ましたと謂います。彼の遺りの生涯の殆どは、このあらそいの処理に終始した様です。
    また、その結果起こった財政危機で自国は疲弊し、それが、後年に起こったフランス革命 / Revolution francaise17891799)への遠因とも考えられます。

    そんな事を知った上で、この作品にあらためて向かってみると、華麗な服装も実は脆弱なそれではなかったのかと訝しく思えます。
    特に彼の脚、重厚な上半身に比べて、とても細いのです。この2本で、こんなに派手な、立派な衣服で飾り立てられた自身の身体を支えられたのでしょうか。

    下に掲載するのは、ルイ14世 / Louis XIVの妻であるマリー・テレーズ・ドートリッシュ / Marie Therese d'Autricheを描いた、ディエゴ・ベラスケス / Diego Rodriguez de Silva y Velazquezの作品『マリー・テレーズ・ドートリッシュ / La infanta Maria Teresa de Espana』。1652年ないしは1653年の作品です。


    るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : art * 09:36 * comments(0) * trackbacks(0) * -

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