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『天文台の時 - 恋人たち』 by マン・レイ

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    湖岸のこちらにあるのは、チェス盤と背中をみせた裸女。その表情はみえない。
    湖面の向こう岸にはなだらかな斜面があってその遥か向こうには城砦らしきモノもみえる。
    そして、青空を一面に覆ううろこ雲とともに浮かぶ、おおきなくちびる。みつめるわたしに一切の関心を払わない、その女性のモノなのであろうか。


    作品名:天文台の時 - 恋人たち
        A l'heure de l'observatoire, les Amoureux
    画 家:マン・レイ
        Man Ray


    1934年の作品。

    わたしは本作品をひとつの絵画作品とばかり思い込んでいたのでした。
    ですが、実際はそうではないらしい。

    画面上部にあるのは、本作品と同じ題名の絵画作品『天文台の時 - 恋人たち / A l'heure de l'observatoire, les Amoureux』であり、それが飾られている壁面の下に、チェス盤と裸女を配置して撮影したのが、本作品である様なのです。
    その絵画作品と、チェス盤と裸女の間にある、画面の1/4を占める灰褐色の部分は、ただの壁。わたしはそれをずっと、波ひとつない湖面かなにかの様に、思い込んでいたのでした(実際には、画家によって彩色等が施されていたのかもしれませんが)。

    尤も、上の文章は、この記事を書くにあたって本作品にむかったわたしの印象をそのまま綴ったモノなので、実はなんの確信もないのです。
    もしかしたら、わたしの想像を超える様な、別の施策がこの作品に施されているのかもしれません。

    本作品を最も特徴づけているくちびるは、かつての恋人であり、画家にとっては幾つもの作品のモデルでもあった、リー・ミラー / Lee Millerのものだそうです。
    この作品が制作された1934年には既にふたりの関係は終わっています。
    つまり、ふたりの破局が作品制作の動機となった『破壊すべきオブジェ / Objet A Detruire (Object to be Destroyed)』(こちらで紹介済み)と同主題の作品と看做す事が出来ます。

    下に掲載するのは、ジョージ・ホイニンゲン=ヒューン / George Hoyningen-Hueneによる『リー・ミラー / Lee Miller』。1932年の作品です。
    マン・レイ / Man Ray撮影の彼女の肖像がいいかなぁと思ったのですが、彼女を題材としたその作品はあまりに多いので絞りきれず、あえて異なる作家の作品を選んでみました。


    るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : art * 09:49 * comments(0) * trackbacks(0) * -

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