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『聖書あるいは物語に取材した夜の情景』 by レンブラント・ファン・レイン

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    一面は漆黒の闇。それ故に焚火を囲む人々の表情は穏やかで、それ故にあたたかい言葉も交わされる。しかし、そこを一歩離れたその場所にいるふたりの人物の表情はどうであろう。甲冑の男性のなげかける言葉を聴くその男の表情には困惑の色がみてとれるのだ。


    作品名:聖書あるいは物語に取材した夜の情景
        A Biblical Or Historical Nocturnal Scene
    画 家:レンブラント・ファン・レイン
        Rembrandt Harmensz, van Rijn
    美術館:ブリヂストン美術館日本東京
        Bridgestone Museum Of Art, Tokyo, Japan


    1626年から1628年の作品。

    ですが、以前にこちらで紹介した『笑う自画像 / Borstbeeld van een lachende jonge man』と同様、レンブラント・リサーチ・プロジェクト / Rembrandt Research Projectによる調査によって、その作品の真贋には疑義が投じられています。つまり、表題に掲げた「by レンブラント・ファン・レイン」とするのは、誤りなのかもしれません。

    作品名には聖書 / Bible云々と謂う文字がありますが、一体、そのどこで語られている場面なのでしょうか。
    本作品は、別名、『ペテロの否認 / Denial Of Peter』と謂う表題があり、わたしがこの作品を知った『世界名画の旅 ヨーロッパ北部編 5』(編:朝日新聞日曜版編集部 刊:朝日文庫)に於いても『ペテロの否認 / Denial Of Peter』と謂う題名で紹介されています。

    ペテロの否認 / Denial Of Peter』は新約聖書 / Novum Testamentum四福音書 / Evangeliumの総てで綴られている挿話です。

    画面中央に描かれているふたりの人物達に着目すれば、右の人物の問いかけに左の人物が応答している様にみえ、そのふたりの服装から、前者が後者に尋問している様にみえます。
    そこに着目すれば『ペテロの否認 / Denial Of Peter』と謂う題名も決して、相応しからざるモノとも謂えません。
    ですが、その手前で焚火を囲む複数の人物達に浮かぶ、和やかな表情に着目すれば、どうなのかなぁとも思えるのです。
    何故ならば、『ペテロの否認 / Denial Of Peter』と謂う逸話は、イエス・キリスト / Jesus Christが官憲に捕縛された当夜の物語なのですから。

    下に掲載するのは同じ画家による『聖ペテロの否認 / De verloochening van Petrus』。1660年の作品で、アムステルダム国立美術館 / Rijksmuseumに所蔵されています。
    こちらには、画家の真贋は勿論、題名にも疑義は生じていない様です。


    るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : art * 09:38 * comments(0) * trackbacks(0) * -

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