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『サビーネの女たちの凌辱』 by D・H・ロレンス

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    決してひろくはない場所に、幾つもの肉体が折り重なっている。
    その濃厚な気配にたじろいでしまう。
    その肉体のなかで、表情を伺う事の出来る人物はたったひとりで、そこに潜むモノにおおきな嫌悪を抱いてしまう。


    作品名:サビーネの女たちの凌辱
        The Rape Of The Sabine Women
    画 家:D・H・ロレンス
        D. H. Lawrence


    1928年の作品。

    この小説家でもある画家の作品を紹介するのは、このブログでは2度目です。前回の『レダ / Leda』と同様に、この作品も神話世界にその題材を負っています。

    画題である『サビニの女たちの略奪 / The Rape Of The Sabine Women』とは、古代ローマ / Roma antiquaの建国史の1頁で、この逸話を基にいくつもの絵画作品が描かれています。拙ブログでは、ジャック=ルイ・ダヴィッドJacques Louis Davidによる『サビニの女たち / Les Sabines』(こちらを参照の事)を紹介しています。

    神話世界に材を得ているとは謂っても、それを保証するモノは一切、描かれていません。男女の営み、それもかなり激しいそれだけが、これでもかこれでもかとあるのです。
    しかも、そこにある肉体の殆どは、大きく歪み、性別の判別すら難しそうです。さらに、その肉体には若々しさや溌剌さをみる事は出来ません。幾つものの肉体から伺い知る事の出来るのは、老いや衰えなのです。

    何が彼等にそうまでさせるのかと思うと、画面左下に描かれている男性の表情が総てを物語っている様にみえます。彼以外の人物は、そこに顔があるのは判るのですが、表情や感情を読み取るのは難しいのです。
    これは画家自身を描いたモノなのでしょうか。
    そして、彼が凝視めているモノ、彼が行なっているモノを想像すると、とてつもなく穢らわしいモノに思えてくるのです。

    下に掲載するのはセリ・リチャード / Ceri Richardsによる『サビーネの女たちの凌辱 / The Rape Of The Sabine Women』。1948年の作品です。


    るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : art * 08:47 * comments(0) * trackbacks(0) * -

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