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『オリーブ園のキリスト』 by エル・グレコ

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    他の者は皆、寝入っている。ひとり覚醒めている彼の許に有翼の人が訪って、なにかを語る。
    その内容に聴きいる彼の表情は、驚きに満ちている。彼の表情が次第に険しいモノになるのは、深い夜の闇のせいだけではない。


    作品名:オリーブ園のキリスト
        
    Jesus en el Huerto de los Olivos (Jesus in the Garden of Olives)
    画 家:エル・グレコ
        El Greco
    美術館:アルゼンチン国立美術館アルゼンチンブエノスアイレス
        Museo Nacional de Bellas Artes, Buenos Aires,
        Republica Argentina


    1600年から1607年の作品。

    画題はゲツセマネの祈り / Agony In The Gardenと呼ばれるモノで、4福音書 / Evangelium総てに於いて言及されているそうです。

    ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン / Ludwig van Beethovenオラトリオ / Oratorioオリーヴ山上のキリスト / Christus am Olberge』(1803年発表)も、その挿話に基づくモノでしょうか。

    画面上部で、天使 / Angelに対峙している人物がイエス・キリスト / Jesus Christで、オリーブ山 / Mount Of Olivesへと彼に同行した3人の使徒 / Apostlesぺトロ / Saint Peterヨハネ / John The Apostleそしてヤコブ / James, Son Of Zebedeeは画面下部で寝入っています。

    天使 / Angelの語るその言葉に基づいて語られるのが後に、オリーブ山の説教 / Olivet Discourseと呼ばれるモノとなるのでしょうか。
    ちなみに、オリーブ山の説教 / Olivet Discourseで、この挿話はマタイの福音書 / Evangelium secundum Matthaeum24章 / 24から25章 / 25マルコの福音書 / Evangelium secundum Marcum13章 / 13ルカの福音書 / Evangelium secundum Lucam12章 / ">1217章 / 17そして21章 / 21に綴られています。

    この画家独特の、暗い色調の中に浮かび上がるのはイエス・キリスト / Jesus Christの姿であって、彼の赤い衣服からの反映によって浮かび上がる彼の表情に、本作品を観るモノの視線は捕られてしまいます(後ろ姿で描かれている天使 / Angelのその表情は勿論、伺い知る事は出来ません)。
    オリーブ山の説教 / Olivet Discourseの内容を知るモノにとっては、恐らく、当然の彼の表情なのかもしれませんが、そうではないわたしからみると、そこにみえるのはイエス・キリスト / Jesus Christの孤独です。もしわたしが彼の立場であれば、寝入っている3人をとても恨めしく思います。たったひとりで、天使 / Angelの告げるその内容に、わたしならば耐えられそうもありません。

    下に掲載するのはポール・ゴーギャン / Paul Gauguinによる『オリーブ山のキリスト / Christ On The Mount Of Olives』。1889年の作品です。


    るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : art * 09:00 * comments(0) * trackbacks(0) * -

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