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『セーヌ河畔の娘たち(夏)』 by ギュスターヴ・クールベ

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    樹蔭に一服の涼をもとめる2人の女性。気侭に身を臥えて、その街の暑さから解放されている様だ。
    川面を凝視める女性の瞳にはなにがうつるのであろうか。
    その河の流れはおだやかでやさしい。


    作品名:セーヌ河畔の娘たち(夏)
        Les Demoiselles Du Bord De La Seine (Ete)
    画 家:ギュスターヴ・クールベ
        Gustave Courbet
    美術館:パリ市立プティ・パレ美術館フランス共和国パリ
        
    Petit Palais, Musee des Beaux-Arts de la Ville de Paris, Paris, France

    1856年から1857年にかけて描かれた作品。

    みていてなんとなく奇異に思えるのは、ここに描かれた女性2人の姿勢なのです。お互いに身を背け合う様に横臥しています。
    わたしとしては、この2人にむかいあったかたちでいて欲しい様なのです。
    だからと謂って、あたまの中で、この2人の位置を入れ替えてみても、構図としては落ち着きがありません。やっぱり、この姿勢にしてこの位置なのかなぁと思ってもいます。

    そして、もうひとつ。
    手前の女性は一見、寝入っている様でありながら、薄眼をあけている様なのです。これをどう理解したら良いのか。
    夢うつつ、まどろみの状況を描いた様にも思えると同時に、こちらに視線をなげかけている様にも思えます。有体に謂えば、それは誘惑の視線です。
    それは、本作品上での設定なのでしょうか。
    彼女の視線は、わたし達に向けられていると謂うよりも、この作品を描きつつある画家その人に向けられている様にも思えます。

    ところで、本作品の邦題で検索すると、この作品ではなくて、この作品の模写が真っ先に登場します。保田龍門 / Ryumon Yasudaによる『セーヌ河畔の娘たち(クールベの模写) / Reproduction Of Courbet's "Demoiselles des bords de la Seine(ete)"』(1922年作)です。

    逆に、本作品の原題で画像検索すると、似た様な構図でありながら、得体の知れない物体を衛描いた画像が登場します。パブロ・ピカソ / Pablo Picassoによる『セーヌ河畔の娘たち / Young Ladies On The Banks Of The Seine, 1950』(1950年作)です。

    このふたつの点から、本作品の美術史における位置付けを考察する事も出来そうです。

    下に掲載するのは、同じ画家による『干し草狩りの季節、午睡 / La sieste pendant la saison des foins (montagne du Doubs)』(邦題は拙訳です)。上の作品と同じくパリ市立プティ・パレ美術館 / Petit Palais, Musee des Beaux-Arts de la Ville de Paris所蔵作品です。1868年の作品。
    なんだか、画家にとっては、上の作品に描かれた女性達と、下の作品に描かれた牛達とは、等価な存在の様に思えてしまったのです(牛達の中の1頭が、こちらに眼をむけているとさらに面白いのですが)。


    るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : art * 09:11 * comments(0) * trackbacks(0) * -

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