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『福音書記者聖ヨハネ』 by エル・グレコ

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    その青年はとても理知的にみえる。その青白く描かれた肌理から、冷徹とも冷酷とも、みることも出来る。青を基調とした背景も、不穏な印象を与えるばかりだ。
    一体、彼は誰なのだろう。その問いに関しては、右の掌にした盃が表明している。


    作品名:福音書記者聖ヨハネ
         San Juan Evangelista
    画 家:エル・グレコ
        El Greco
    美術館:プラド美術館スペインマドリード
        Museo Nacional del Prado, Madrid, Reino de Espana


    1600年の作品。

    画題は、12使徒 / Twelve Apostlesのひとりである聖ヨハネ / Giovanni apostolo ed evangelista
    新約聖書 / Novum Testamentum』にある『ヨハネによる福音書 / Evangelium secundum Ioannem』や『ヨハネの黙示録 / Apocalypsis Ioannis』の筆者です。

    しかも、聖ヨハネ / Giovanni apostolo ed evangelistaと謂えばその人物の肖像として、この作品が紹介されている程、一般に認知されている作品です。
    つまり、ここに描かれた人物こそが、聖ヨハネ / Giovanni apostolo ed evangelistaその人である、そんな認識です。

    ですが、宗教家の肖像としては、ずいぶんとつめたい印象ばかりをこの作品は与えてくれます。
    この作品にある青年(そう謂ってもいいでしょう)は、若く野望にみちあふれている様におもえます。宗教家と謂うよりも政治家と謂う方が似合いそうな風貌なのです。

    彼が聖ヨハネ / Giovanni apostolo ed evangelistaであると認められるのは右掌にある盃です。そこでは、蛇の様な龍の様な動物が躍っていますが、それ故にこそ、彼が聖ヨハネ / Giovanni apostolo ed evangelistaなのです。

    聖ヨハネ / Giovanni apostolo ed evangelistaアトリビュート / Attributeが、毒杯 / The Poisoned Cupなのです。
    これは、エフェソス / Ephesusにあるアルテミス神殿 / Temple Of Artemiseで彼が毒を盛られたのにも関わらずに無事であったと謂う故事に基づいています(詳しくはこちらを参照)。
    ヤコブス・デ・ウォラギネ /Jacobus da Varagineの『黄金伝説(レゲンダ・アウレア) / Legenda aurea』等に記されてあるそうです。

    下に掲載するのは、マティアス・ストム / Matthias Stomによる『福音書記者聖ヨハネ / Saint John The Evangelist』。1633年頃の作品。
    この画家は1600年頃に生誕したそうです。


    るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : art * 08:55 * comments(0) * trackbacks(0) * -

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