詩『ハイキング:Go On A Hike』
2019.01.20 Sunday
おくれるかもしれない。事前にそうつたえてある。だけどすこし不安だった。その境内の一角、駐車場に1台のバスをみとめてようやく安心する。みんな、もう、のってまっていた。遅刻をとがめるような囃し言葉にはにかんで、空いている席のひとつにすわる。Nはやっぱりやすんだという。わざわざここまできてその旨をつたえたという。けがをしたのだからしょうがない。でも残念だよね。ようやくのこと担任がのりこんで、出欠を確認しようとする。まだここにきていないものがいる。もうしばらくまつか。でも、わたしたちには一体、だれが遅刻しているのかわからない。わかっているのはNのことだけだ。そしてなかのよいわたし達はみんなここにいる。トイレにいきたいやつはいまのうちにいっておけ、もらしてもしらないからな。担任のことばをせせらわらいながら、いくものもいかないものもバスをおりる。いい天気だ。そして駐車場にあるのはこのバス1台きりだ。だれともなく、ボール投げがはじまり、いつのまにか全員参加のドッジボールになる。まちびと達がこようとこまいと関係はない。今日の目的地はここでいい。そんなおもいが歓声のなかにこだまする。