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『スペイン異端審問』 by ペドロ・ベルゲーテ

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    高い壇上から、厳かに判決がくだされる。その即座に、咎人は量刑に処せられるのだ。


    作品名:スペイン異端審問
         Auto de Fe presidido por Santo Domingo de Guzman
    画 家:ペドロ・ベルゲーテ
        Pedro Berruguete
    美術館:プラド美術館スペインマドリード
        Museo Nacional del Prado, Madrid, Espana


    1495年の作品。

    邦題には反映されていませんが、作品名にある聖ドミニコ / Santo Domingo de Guzmanドミニコ会 / Orden de Predicadoresの創始者で、この作品では高く築き上げられた壇上の最上段、その中央に座すヒトがそれだと思われます。

    また、同じくこれも邦題には正確に反映されていませんが、本作品はスペイン異端審問 / Inquisicion espanolaの際の異端判決宣告式 / Auto de feが告げられた瞬間です。

    と調べ上げた結果を基に、本作品に臨むと不思議な情景がそこにある事に気付きます。
    作品の最初に眼にとまるのが、壇上の最上段、その中央に座すヒトです。つまり、聖ドミニコ / Santo Domingo de Guzmanの存在が最初に眼に飛び込んできます。そして、その人物の視線の向かう先へと眼を動かすと、誰もおりません。
    本来ならば、聖ドミニコ / Santo Domingo de Guzmanの視線の先には、彼の宣告を聴くべき異端者 / Heresyがいる筈なのです。では、彼ないし彼女はどこにいるのだろうと聖ドミニコ / Santo Domingo de Guzmanの向ける視線の矛先を彷徨うと、ある場所に駆け込む刑吏の姿に気づきます。その刑吏の向かう先にある壇上に、半裸の異端者 / Heresyがいるのです。

    ひとつに作品の中に、ある時間の経過が描かれている様に、わたしには思えます。

    猶、聖ドミニコ / Santo Domingo de Guzmanは12世紀末から13世紀中頃までのヒトで、本作品が描かれた時代には、既に存在していません。彼はカタリ派 / Catharismeを始め異端者 / Heresyの回心に努めた人物です。
    また、彼が生存していた時代にはスペイン異端審問 / Inquisicion espanolaは存在していませんでした。本作品が描かれた15世紀に歴史上、登場します。

    下に掲載するのはフランシスコ・デ・スルバラン / Francisco de Zurbaranによる『聖ドミニコ / Santo Domingo de Guzman』。1634年の作品です。


    るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : art * 09:14 * comments(0) * trackbacks(0) * -

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