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『ブラック家の祭壇画』 by ロヒール・ファン・デル・ウェイデン

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    イエス・キリスト / Iesusをみまもる、ふたりのマリア / Mariaとふたりのヨハネ / John。


    作品名:ブラック家の祭壇画
        Triptyque de la famille Braque
    画 家:ロヒール・ファン・デル・ウェイデン
        Rogier van der Weyden
    美術館:ルーブル美術館フランス共和国パリ
        Musee du Louvre, Paris, France


    1452年頃の作品。

    本作は三幅対 / Triptychで、左端の男性が洗礼者ヨハネ / Ioannes Baptista、右端の女性がマグダラのマリア / Maria Magdalena、中央にある3名は左から聖母マリア / Mariaイエス・キリスト / Iesusそして福音記者ヨハネ / Ioannesです。

    ですが、何故、この5名がみっつの画面に分断されながらも、ひとつの作品のなかに収まっているのかが、解りません。

    例えば、左側にある3名ならば、聖母子像 / The Madonna And Childによくある組み合わせです。ぢゃあ、遺りの右側2名はなんなのか。

    例えば、この5名に女性をひとり加えると、なんとなく3組の男女の組み合わせが出来るのですが、ぢゃあ、誰が相応しいのか。サロメ / Salome洗礼者ヨハネ / Ioannes Baptistaとでは、加害者と被害者の組み合わせになってしまいますよねぇ。

    それを憶い出してみれば、洗礼者ヨハネ / Ioannes Baptistaサロメ / Salomeの申し出によってヘロデ・アンティパス / Herodes Antipasによって斬首となり、イエス・キリスト / Iesusの最期は誰もが知る様に磔刑 / Crucifixionです。福音記者ヨハネ / Ioannesもそんな非業の死を迎えたのかなぁと思って調べてみると、福音記者ヨハネ / Ioannesに同定されている使徒ヨハネ / Giovanni apostolo ed evangelistaは、12使徒 / 12 Apostoliのなかで唯一、殉教 / Martyrしなかった人物とされているから、これも駄目です(というか、遺りの女性2名はどうなんだ、と謂う疑義も派生しますよね)。

    もしかしたら、冒頭に記した様に、ふたりのマリア / Mariaとふたりのヨハネ / Mariaを描きたかっただけなのかもしれない、そんな気がしてしまうのです。

    ですが、もう少し頑張って調べてみると、イエス・キリスト / Iesusの最期を題材とする磔刑図 / The Crucifixion In Artの幾つかに於いて、これらの人物達が描かれている作品があるのです。
    洗礼者ヨハネ / Ioannes Baptistaは、上に書いた様に、既に斬首されてしまっているので、不思議な感覚に囚われますが、彼は聖母子像 / The Madonna And Childの幾つかに於いては、幼児となって描かれていますので、史実を厳密に解釈しない方が、ここでは良さそうです。

    つまり、本作品は、イエス・キリスト / Iesusの最期を抽象的に描いた作品と、理解出来るのではないでしょうか?

    下に掲載するのは、ジョアン・マテス / Joan Mates(読み方はこれでいいですか?)による『寄贈者と共にある洗礼者ヨハネと使徒ヨハネ / Los santos Juanes con un donante』(邦題は拙訳です)。1410年頃の作品です。
    最初は上の作品同様に、その5人が居並ぶモノを捜したのですが、どうしても顕れません。
    なので、上の作品と同時代の、ふたりのヨハネ / Johnが描かれているこの作品を選んでみました。


    るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : art * 08:26 * comments(0) * trackbacks(0) * -

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