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『最後の審判』 by ヒエロニムス・ボス

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    この画家の作品はどれも、作品の主題がなんであれ、その画面の至る所に、小鬼達や小動物達が描かれていて、彼等の自由奔放ぶりを観ているのが愉しい。
    だから、その視点からいけば、本作品も同様に愉快な気分になる筈が、そうはならない。
    観ていると沈鬱で憂鬱な気分に浸ってしまうのである。


    作品名:最後の審判
        Weltgerichtstriptychon - Innenseite
    画 家:ヒエロニムス・ボス
        Hieronymus Bosch
    美術館:ウィーン美術アカデミー付属美術館オーストリアウィーン
        
    Akademie der bildenden Kunste Wien, Wien, Republik Ostareich

    1504年から1508年頃の作品。

    題材は、その作品名に従えば、『新約聖書 / Novum Testamentum』の『ヨハネの黙示録 / Apocalypsis Ioannis』を描写したモノになる筈です。ところがこれが少し違う。

    本作品は三幅対 / Triptychで、左側が『旧約聖書 / Vetus Testamentum』の『創世記 / Liber Genesis』の情景、エデンの園 / Paradisus in Edenにあるアダム / Adamイヴ / Evaの姿をみてとれます。
    画面中央の上空にあるのは天使 / Angelusを従えたイエス・キリスト / Iesusの姿であり、その下に繰り広げられている光景はまさに『ヨハネの黙示録 / Apocalypsis Ioannis』の世界です。そしてその『ヨハネの黙示録 / Apocalypsis Ioannis』の世界は右側一面にも執拗に描かれています。それはあたかも地獄 / Hellの情景であるかの様です。

    なんだか、ふたつの聖書 / Bibleの冒頭と結末を無理矢理繋いでしまったかの様な印象を受けます。何故ならば、右側と中央部とには永きに渡る時間の隔たりがあるのにも関わらず、ふたつの地平は何故か地続きであるかの様に、描かれてあるからです。

    もし、そうだとすると、本作品に描かれなかった聖書 / Bibleの幾つもの逸話はどうしてしまったのでしょう。

    もしかしたら、描かれなかった逸話は、わたし達のいるこの世界にあるとでも指摘している様な気がするんですよね。
    だから、三幅対 / Triptychに加える事の現実の今の世界、このよっつで人類の歴史を物語っている、三幅対 / Triptychならぬ四幅対 / Tetralogy、これが本作なのではないのか、と。

    下に掲載するのはフラ・アンジェリコ (ベアート・アンジェリコ) / Fra' Angelico (Beato Angelico)による『最期の審判 / Triptych : The Last Judgment』。1450年頃の作品です。


    るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : art * 08:58 * comments(0) * trackbacks(0) * -

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