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『温室のセザンヌ夫人』 by ポール・セザンヌ

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    小首をかしげ、こちらにまなざしをむける黒衣の女性。そこは湿潤で穏やかな温室 / Conservatoryのなか、常春を想わせるそこの外は、おそらく真冬の厳しさだろう。


    作品名:温室のセザンヌ夫人
        
    Mme Cezanne dans la serre (Madame Cezanne In The Conservatory)
    画 家:ポール・セザンヌ
        Paul Cezanne
    美術館:メトロポリタン美術館アメリカ合衆国ニュー・ヨーク
        The Metropolitan Museum Of Art, New York City, USA


    1891年の作品。

    描かれた女性は、題名にある様に画家の夫人、オルタンス・フィケ / Marie-Hortense Fiquetです。
    この画家には彼女の肖像を題材とした作品が幾つもあります。

    彼女の肌の肌理として置かれている色彩と、背景となっている温室の色彩とが殆ど同色で、一見、肖像と背景とが渾然一体、融解した様にみえます。また、彼女の衣服が、黒衣とも思われる程の濃青であるが為に、あたかも彼女自身が温室内で育成された植物であるかの様にも思われるのです。

    当時、画家である夫52歳であるのに対し、モデルである妻41歳。おんな盛りとも謂えます。
    ふたつの頬のさした朱色が、彼女の右横になる果実と並置された結果、熟した果実のそれを想わせるのです。

    キャンバス / Canvasの地肌がそのまま露出してあるかの様な、そこかしこにみられる白色が、温室 / Conservatory内の温度や湿度の描写である様にまた、画家と夫人とのこころのありどころの描写であるかにも想えます。

    下に掲載するのはジェームズ・ティソ / Jacques Joseph Tissot (a.k.a. James Tissot)による『温室で / In The Greenhouse』。1867年から1869年頃の作品です。


    るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : art * 08:51 * comments(0) * - * -

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