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『エラスムス』 by ハンス・ホルバイン(子)

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    執筆の光景、というよりも別のモノにも思えてしまう。思索、いや、執筆中である以上、それは付随する行為だ。思索があって執筆もあるだろうし、執筆する為には思索も経なければならない。
    なぜか、敬虔なモノ、祈りの様な気配を感ずるのは、描かれた人物の経歴を知っているからなのだろうか?


    作品名:エラスムス
         Erasme
    画 家:ハンス・ホルバイン(子)
        Hans Holbein The Younger
    美術館:ルーヴル美術館フランス共和国パリ
        Musee du Louvre, Paris, France


    1523年頃の作品。
    肖像の人物は当時、画家の活動拠点でもあるバーゼル / Baselで活動していました。

    肖像の人物であるデジデリウス・エラスムス / Desiderius Erasmus Roterodamusは、ルネサンス / Renaissance期の人文主義者 / Renaissance Humanistsとして知られた人物で、その著書に『痴愚神礼賛 / Moriae encomium』(1509年執筆 1511年刊行)があります。
    と、謂う事は、世界史の教科書的な文言であって、そこから先を語るのが難しい。

    エラスムスが産んだ卵をルターがかえした / Erasmus, The Man Who Laid The Egg - Luther, Who Hatched It.」と謂う語句があるそうです。
    デジデリウス・エラスムス / Desiderius Erasmus Roterodamusの著書『痴愚神礼賛 / Moriae encomium』がきっかけとなって、マルティン・ルター / Martin Lutherによる宗教改革 / Reformationがなされた、と看做す視点です。
    実際に、デジデリウス・エラスムス / Desiderius Erasmus Roterodamusの著作がマルティン・ルター / Martin Lutherのその後の行動に直接影響を与えたり、その一方で、対立するふたりの論争が存在しています。

    一方で、デジデリウス・エラスムス / Desiderius Erasmus Roterodamusトマス・モア / Thomas Moreと親交があります。著書『痴愚神礼賛 / Moriae encomium』は、トマス・モア / Thomas Moreのもとに滞在中に執筆されたと謂われ、彼と彼の往復書簡集『エラスムス=トマス・モア往復書簡 / Letters Exchanged Between Erasmus and More』も遺されています。
    トマス・モア / Thomas Moreは後に、イングランド国教会 / Church Of England設立の際に、諫言を発した事によって咎められ、刑死された人物でもあります。

    デジデリウス・エラスムス / Desiderius Erasmus Roterodamusを起点に、マルティン・ルター / Martin Lutherトマス・モア / Thomas Moreをみると、一方に宗教改革 / Reformationがあり、一方にイングランド国教会 / Church Of Englandがあります。
    当時のキリスト教 / Religio Christianaと謂うモノが激しく揺らいでいた時代であり、その起動はもしかするとデジデリウス・エラスムス / Desiderius Erasmus Roterodamusひとりに起因しているのかもしれません。

    下に掲載するのはクエンティン・マサイス / Quentin Massysによる『神学者デジデリウス・エラスムス / Portrait Of Erasmus Of Rotterdam』。1517年頃の作です。
    デジデリウス・エラスムス / Desiderius Erasmus Roterodamusには幾つもの肖像画があるのですが、上の作品同様に、執筆中の姿を描いているので、この作品を選んでみました。


    るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : art * 08:27 * comments(0) * - * -

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