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短歌:来年ノ間近キヲ知ルヲ詠メル

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    言ひかねて めくるひめくり 僅かなり 衣替へに観へゆ 焦りの色
    るい詠める
    るい rui, the creature 4 =OyO= * poetry : tanka * 18:05 * comments(0) * trackbacks(0) * -

    詩『羊水にうかぶ: a rubber girl』

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      わたしに身をあずけているあなたは眠っているようだった
      夢のなかに独りあそぶあなたは、いつしかわたしのなかにいる

      わたしのはだに触れた頬や掌からゆっくりと侵入してくるあなたは
      すこし呼吸が苦しそうだった
      悪い夢はいつしか果てる そう、頸がはいりきってしまうまでの一瞬さ

      大海原にうすい皮膜の様なさかなが一尾浮かんでいる
      片方の眼に映るのはあおいあおい空とそこをわたるしろいしろい雲
      片方の眼に映るのは深い深いみどりの底と群をなして泳ぐ魚群ども
      彼は己の双方の瞳がとらえるそれぞれを理解出来ているのだろうか
      もしかしたら、己も一片の白い雲と勘違いしているやも知れぬ
      もしかしたら、己を群なして戯れる一尾の魚と想うやも知れぬ
      だから、
      そのうすい皮膜の様なさかなは幸福なのだ
      己のともがらをいつでもどこにでもみいだせるのだから
      例えそれが誤解であったとしても、誰がそれを責められようか
      彼は二度と己のおやにもきょうだいにも出逢えぬさだめなのだから

      あなたが夢のなかにいるあいだ、わたしはじっと独り
      すえぬ煙草を咬わえている
      にごった葉々の匂いのかわりに知るのは、むせかえる様なわたしの匂い
      そして、咬む唇の弾力だ

      あなたのほとんどは既にわたしのなかにあって、
      あとはながくて頑丈な四肢がのこるだけ
      もうすこしすればそれもわたしのなかにある
      あなたはわたしのなかにあってそこに漂えばいい
      そう あのうすい皮膜の様なさかなのように

      そしてわたしがほんとうの海に辿り着いた時に
      めざめればよいのだ。
      うみでわたしはたまごを孵す
      なんじゅう なんびゃく なんぜん なんまん なんおくの こどもたち
      あなたもその一尾となって 海に還る
      あなたのための大海原がまっている

      それまではわたしの肚にいるがよい
      そこで果てぬ夢のつづきを漂うのだ
      るい rui, the creature 4 =OyO= * poetry : sonnet * 18:31 * comments(2) * trackbacks(0) * -

      『ピョンピョン跳んで(ぴょんぴょん) / Dancing As Rabbits』 performed by bonobonos return

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        ぴょんぴょん
        "o(´ω` "o) (o" ´ω`)o"
        ぴょんぴょんぴょん
        (o" ´ω`)o" "o(´ω` "o)
        くるりと回っていくよ
        "ヽ(´ω` )>" "<(    )ノ"
        すーべって
        "<(    )入(´ω` )>"
        ぴょんぴょんぴょん
        "o(´ω` "o) (o" ´ω`)o"
        おつぎの人と
        "ヽ(    )>""<(´ω` )ノ"
        ぴょんぴょんぴょん
        (o" ´ω`)o" "o(´ω` "o)
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        るい rui, the creature 4 =OyO= * works : bonobonos * 00:05 * comments(2) * trackbacks(0) * -

        "I'm Not In Love" by 10 CC(『アイム・ノット・イン・ラブ』 by 10 CC)

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          空から優しいなにかが舞い降りる様に、美しいうっとりする様なメロディなのに、なんで、こんなに哀しい歌なのでしょう。


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          るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : music * 00:31 * comments(0) * trackbacks(0) * -

          『人生の三時代と三美神』 by ハンス・バルドゥング・グリーン

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            対照的なふたつの作品。二つ折りのパネルに同じ大きさの画面。表と裏の世界にそれぞれ三人の女性と幼子達。背景にある樹木も、異なる様相の同じ樹木の様に観える。そして、明に暗。だが、薄暗い背景を背にして佇む三人(と三人の幼子)は匂う様な春を思わせて、午の中にある三人(と一人の幼子)は、薄ら寒い冬の中に放り出されている様なのだ。


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            るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : art * 13:36 * comments(0) * trackbacks(0) * -

            短歌:台風一過ト言ヘドモヲ詠メル

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              野分去りて ひとり寝る夜の 明くる朝 こころ晴れぬか こめかみの疼き
              るい詠める
              るい rui, the creature 4 =OyO= * poetry : tanka * 18:01 * comments(0) * trackbacks(0) * -

              詩『はがねのひと:An Armored Lady』

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                マリアに:to maria

                あなたが抱きしめるそのからだは、わたしではない
                ほおをすりよせ、愛おしいというそのからだはわたしのものではない

                おもい鉛色の光沢をたたえ、あなたをむかえいれるその皮膚は、
                わたしの遥か彼方にある
                あなたの息づかいを感じ、あなたの鼓動をうけとめるその肌は、
                わたしをあなたから遠ざける

                あなたをおもいがままにするはがねの裸身は
                わたしであってわたしではない

                恍惚のとばぐちにいるあなたは次第に斬りさいなまされる
                鋼鉄の肌があなたの皮膚を刺すのだ
                あなたが蠢けば蠢くほどに、
                あなたは血にまみれてゆく
                そして鉛色の光沢も、紅く鈍い輝きを深めていくのだ
                それは鮮血の刻印、求めるあなたの快楽へのささげもの

                捧げられるべきなにものも、わたしはあなたから得ることは出来ない
                はがねの肌に護られて、はがねのつめたい肉体のなかにいるだけだ
                つめたいからだはわたしを覆いつくし、ゆったりとした律動だけを与えてくれる
                そしてはがねの肌の裂け目から、次第に生暖かいなにかがねっとりとわたしを侵犯する

                きっと、そのなにかによって、わたしは錆びてゆくのだろう
                すこしづつすこしづつ、ゆっくりと次第にそして確実に
                からだもこころもなにもかも

                そうして、いつしかわたしもはがねの皮膚と同化する そのときに
                赤錆のういたその肌を、あなたは愛おしんでくれるのだろうか

                いまのこのときのように
                るい rui, the creature 4 =OyO= * poetry : sonnet * 18:18 * comments(2) * trackbacks(0) * -

                『俵はごろごろ / Tumbling Rice Cargoes』 performed by bonobonos return

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                  俵はごろごろ
                  ( ノ"´ω`)ノ" ( ノ"´ω`)ノ"⌒◎"
                  お倉にどっさりこ
                  "<( ;´ω`)" "<( ;´ω`)" 品品
                  お米がどっさりこで
                  "( ´人ω`)" "( ´人ω`)" 品品品品
                  ちゅうちゅうねずみは
                  (o" ´=ω=`)o" (o" ´=ω=`)o"
                  にっこりこ
                  "ヽ( ´=ω=`)ノ" "ヽ( ´=ω=`)ノ"
                  お星さま ぴっかりこ
                  "<( ´ω`)" "<( ´ω`)" ☆"
                  夜のお空に ぴっかりこ
                  "( ´人ω`)" "( ´人ω`)" ☆"☆"
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                  るい rui, the creature 4 =OyO= * works : bonobonos * 00:06 * comments(0) * trackbacks(0) * -

                  "Alone Again (Naturally)" by Gilbert O'Sullivan(『アローン・アゲイン』 by ギルバート・オサリバン)

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                    タイトルだけ観ると、失恋ソングだと誤解してしまう。
                    ホントウは、失恋したときですら支えてくれるはずのヒトビトを、喪った哀しみ。


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                    るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : music * 00:30 * comments(0) * trackbacks(0) * -

                    『ウジェーヌ・ドラクロワの肖像(自画像)』 by ウジェーヌ・ドラクロワ

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                      1837年。39歳。既に画業は名声を得て、フランス / France政府関係の建築物の装飾を一手に引き受けていた頃の自身の肖像。その刻み付けて来た己の年輪よりも、己自身が成し遂げた作品群の成果と評価が、自負となって顕わされている。


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                      るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : art * 13:23 * comments(0) * trackbacks(0) * -
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