詩『事故:Crossroad』
2013.03.31 Sunday
交差点の片隅にちいさく花がそえられている
いつもそこをとおるたびに新しくそこにあり、
ちいさな彩りをそこにとうじている
おおきな湖水にちいさないしを投ずるかのようであったという
しずかな波紋だけがおおきくひろがる
だれの耳にもきこえないかすかなおとがひとつ
だけれどもそれはいつしかだれにもおしとどめららない
そんなおおきさを獲得してしまったのだ
きょうはまだ、昨日のはながかぜにそよぐ
信号待ちのわたしのわきをかけぬけて
ちいさなくろいひとがひとり
花をなげていった
紅くて黒いはなが一輪
それが今宵の捧げもの
いつもそこをとおるたびに新しくそこにあり、
ちいさな彩りをそこにとうじている
おおきな湖水にちいさないしを投ずるかのようであったという
しずかな波紋だけがおおきくひろがる
だれの耳にもきこえないかすかなおとがひとつ
だけれどもそれはいつしかだれにもおしとどめららない
そんなおおきさを獲得してしまったのだ
きょうはまだ、昨日のはながかぜにそよぐ
信号待ちのわたしのわきをかけぬけて
ちいさなくろいひとがひとり
花をなげていった
紅くて黒いはなが一輪
それが今宵の捧げもの