夜にめざめる からだがおもい
視線のとどく範囲では そして視力のおよぶ明度では なにもかわらない
ねむるそのまえと寸分たがわぬ部屋だ
しわ、たるみ、なんとそれをよぼうと無様であるのはかわりない
ちからなく、みずからのおもみでつぶれている乳房
それをおもうと一体、どうやってやりなおせばいいのだろうとおもう
一体、どこまでもどればいいのだろうと
ゆっくりと身をおこせば にぶいおとをたてて重心が移動する
いや、そんなおとをきくのはわたしだけだ
きぬずれの音におびえる必要は一切ない
かつてもとめたおんなのゆたかさとはまるでちがう
おさないころのみた おとなになる夢
ただおもくのしかかるばかりだ
それらがすべてふたつの乳房につつまれているとしたら