詩『鸚鵡:A Cockatoo』
2017.04.30 Sunday
留守録されていたのはいつものこえだった
親身にわたしを心配しているくちぶりで
さいごに連絡をこうとのこされている
そしてそれはきのうと寸分たがわぬせりふなのだった
ボールはそちらにある
しかもなげてくるものとはちがう
それは実際にあい、はなしをかわせばでてくるものかもしれない
しかしわずかな期待をうらぎるのはいつも あのこえなのだった
だまってじっとわたしだけをみつめてくれればいいのに
よけいなことばはいらない
すがるとはそういうことだ
しかしそのくちからでてくるのは一切合切がおなじ
生身のないこわれたテープのほうがまだましだ
親身にわたしを心配しているくちぶりで
さいごに連絡をこうとのこされている
そしてそれはきのうと寸分たがわぬせりふなのだった
ボールはそちらにある
しかもなげてくるものとはちがう
それは実際にあい、はなしをかわせばでてくるものかもしれない
しかしわずかな期待をうらぎるのはいつも あのこえなのだった
だまってじっとわたしだけをみつめてくれればいいのに
よけいなことばはいらない
すがるとはそういうことだ
しかしそのくちからでてくるのは一切合切がおなじ
生身のないこわれたテープのほうがまだましだ