階段をかけのぼり地上にでてようやく 道をまちがえたことにきづく
繁華街の中心部なのにそこだけくらい おおきな闇だ
背後に街の喧騒をかんじる
でもわたしのめのまえにひろがるのは鬱蒼とした森なのだ
きらめく星々のなかにやまなりのおおきなくろいかげがたちふさがる
星がひとつおちる そしてまたひとつ
その光景をおどろきをもっていつまでもみまもっていたい
しかしわたしはもどらねばならぬ
のぼってきたばかりの階段をかけおりて ただしいみちをさがすのだ
なぜならば あの森のおくへとむかわなければならない
くらくおおきい 夜のまっただなかへと
そこではきっとふかい律動がいとなまれているのだ
しずかに じっと
さっきから ずっと