ながい回廊にはいくつものとびらがある
いざなわれるがままにあるいていくとそこにとびらがある
おせばあく さもなければ ひけばあく
わたしがすすむべき道の と、すくなくともわたしがそうおもっている道の
ゆくてにたちふさがるいくつものとびら
だが、こちらがおもうほどの障碍ではない
わたしみずからのてで かんたんにあいてしまうのだ
だが しかしながら ふと たちどまって そうおもう
そこに選択肢はいっさいにないのだと
岐路もなければ分岐もない
むこうにみえるとびらにむかってあるき そしてそのとびらをあけていくしかない
もどればいい いざとなったら きびすをかえしてかえればいい
しかし もときた道はすでにくらく 闇のなかにしずんでいる
その闇におわれるようにして また とびらのむこうへとにげていく