二心のはな
くろくもそまる
しかし、純潔をほこることはないだろう
すくなくとも、そんないさぎよさだけはみとめてもよい
激情も冷酷もそこにある
しずかだ なぜならそれは色彩だから
かたるにおちる そんな不手際さえもしないだろう
かぜも あめも そして陽のいろにも
あせることも そまることも ありえない
なぜなら そこでさいているのだから
わたしのなかにある あさましさを そのはなにみとめ
そのはなのように ほこらしげになることもできない
おのれの中途半端さばかりがみにしみる
そのはなからけっしてその色彩をしぼりだせないように