しろを背景にいくつもの写真がならんでいる
かずかぎりなく さまざまに
そしてもちろん、ひとつとしておなじ人物はそこにはいない
さぁ、かんがえよう
かおかたちがちがう それいぜんにうかぶ表情も感情もちがう
国籍も人種も地域もちがう 年齢だけはせばめられてはいるが
めにうつるものだけで いくらでも彼女達の物語ははぐくめる
逆にそれ以外はわからない
それをたずねようにもたずねようがない
なやんだとしてもむだなだけなのだ
だからこそ、ここから物語をはじめられる
むかしむかし、さもなければ、いまがそのとき
それともこれからさきのわたしのしらない時代
それを彼女達もまちのぞんでいさえすれば それをねがって