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詩『忘却:For Forgetting』

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    なにもかもわすれてしまうこと
    よかったことも わるかったことも
    うれしかったことも かなしかったことも
    ありとあらゆるすべて それまでのすべてを一切わすれてしまうこと

    でも それでおわるわけではない
    だから そこからはじまるわけでもない
    原点回帰でもないし 債務相殺というわけでもない

    むしろ負債だけがのこっている
    そしてその負債をおのれに都合よく - そう、わすれてしまったのだ
    わずかばかりの資産はのこっているのかもしれない
    しかしそんな資産も金輪際活用することもできはしない - だって、わすれてしまったのだから

    ただここにたちすくんで これからおこるだろうことに身悶える
    予感と不安にばかりさいなまれるのはけっしてはじめての体験ではない
    だが、それすらもわたしはわすれてしまっているのだ
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    詩『児童公園:At A Children's Park』

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      毎日かようみちぞいにそれはある
      花々と石垣にかこわれた階段をとんとんとのぼったそのさきだ
      はれた日はさらにはれがましく
      あめの日はさらにさびしげに
      わたしのかようみちをいろどっている

      だけれどもふしぎなことにそこにだれかがいたためしはない
      主役はおろか脇役すらも

      たまたまそんな時間なんだろう あなたはそういう
      あさとゆう、たしかにわたしがそこをとおる時間はきまっている
      だけれども

      四季おりおりで彩られる庭は なぜかこばむものがある
      わたしたちをじっとそこでうかがっているのだ
      それゆえに だれもふれない遊具のかずかずはいつでも
      そこにもうけられた当時のまま 原色をほこっているのだ
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      詩『をくれげ:Her Stray Hair』

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        うつむきかげんのそのひとのえりあしに
        ゆれる電車のつりかわをにぎるそのひとの
        みえない表情のかわりにみえるのは
        ほそくてながいくろい一条だった

        それがそのひとのすべてをぼくにおしえてくれるようで
        それがそのひとのそれいがいをぼくにこばんでいるようで
        のるひとのすくないその車輌のゆれるつりかわのような
        そんなこころもちをいだかせるのであった

        そのひとよりもさきにおりる駅がくるならば
        ぐるりととおりすぎるそのときに
        そのひとの真意をしりえただろうか

        おおきなおとをたてて電車はみぎへとかたむく

        さっきまでそのひとのにぎっていたつりかわをながめながら
        ぼくは終着駅までひとり その車輌にすわっているのだった
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        詩『うしろかみ:A Fairy Behind You』

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          いちど決意したそのひとはもう わたしのことなどかえりみないだろう
          わたしがなにをするのでもない
          わたしになにができるのでもない
          でもわたしはずっとそのひとをみていたのだ

          たちどまらざるをえないとき
          慎重にならざるをえないとき
          はじめてそのひとはわたしにきづくだろう
          そしてふりかえるのだ

          ためいきをひといきつくのかもしれない
          ためらいという文字をおもいおこすかもしれない

          わたしのうしろには不安も後悔もひかえている
          かれらの存在にもそのひとはきづくのであろうか
          でも わたしにはなにもこたえられない
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          詩『夜に:To The Night』

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            いつもよりもていねいに
            いつもよりもあわただしく
            いつもよりもじっくりと
            いつもよりもおちつかず

            収穫はすでにおわった
            精算はまだいいだろう
            すべてはれんらくずみ
            わすれものはないだろうか

            きょうという日がはじまりでもなく
            きょうという日でおわるわけでもない
            でも

            まるでどこかでだれかがうたうように
            こよいこのとき
            そしてあす
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            詩『映画:Cinema』

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              そこにはなんでもある
              そこにいないのはわたしだけだ
              じっとそれをみつめるわたしだけがそこから排除されている

              物語の結末はおそらくふたつにひとつ
              そしてそのほとんどが冒頭にもどる

              遊園地のあれとおんなじ
              かたん かたん おおきなおとをたてて ゆっくりとのぼりつめ
              かたん かたん おおきなおとをたてて ゆっくりととまる
              その過程 そのさなか かんがえなければならないことはほとんどない

              そしてあかるいひざしのもと
              それでもわたしはかんがえる
              あのとき ころされるのはなぜわたしではないのだろう
              あのとき だきしめられるのはなぜわたしではないのだろう
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              詩『寒さ:Too Cold』

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                身をこごめ そしてできるかぎり ちいさくなる
                よのなかの一切の批難を全身でたえるように
                どこまでもどこまでもちぢんでいって
                さいごにたったひとつの点になればいい
                そうすれば、すべてをきっとしのげるはずなのだ

                肉塊 比喩としては骨と皮ばかりの正反対のほう
                たるみがしわよせ そしてそこにわずかばかりの空間がしょうじる
                さむさの原因はそこにもきっとある

                紅潮したほお ミトンの手袋 あかい格子縞の膝掛け
                燐寸がなくてもそんなものはすぐにあらわれる
                そしてそれがてにいれられないのも燐寸と一緒

                そんな現実逃避をしても無情にもめざましはなるのだ
                今日やるべきこと 今日やらなければならないこと
                無慈悲にもおもいうかぶのはそればかり そんな些事ばかりなのだ
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                詩『むかしのあのひと:A Man Who Loved Me』

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                  かがみにむかうわたしのうしろから
                  髪をすくわたしの掌をとらえて
                  そのひとはくちづけをする
                  うなじ みみたぶ そしてのどもとへと

                  どこかの映画でみたような光景だった
                  このあときっとわたしはいのちをうばわれるのにちがいない
                  そのヒロインならばそうおもっただろう
                  その女優ならばそう演技しただろう

                  だがわたしたちはおおきなこえをあげてわらったのだ
                  そんな時代がかった物語とは無辺の場所にわたしたちはいる
                  だからこそ そのひともそんなくちづけをこころみたのだ

                  ひとつの行為にいくつもの意味がこめられていたその日々
                  かがみをいま、のぞきこんでもそのひとがうつることもなく
                  かがみにうつらないそのひとが吸血鬼であったこともない
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                  詩『満月の冬:The Full Moon For The Winter』

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                    のぼる月を背にしておんなたちがよこたわる
                    浜辺で 砂漠で 回廊で だれもとおらぬ歩道のうえで
                    そしてひとしずくのなみだをながす

                    だれかがはかったわけではない
                    そこになにかのもくろみがあるわけではない
                    ただ、そのときがきたり 彼女たちはそうするのだ

                    次第にみちる潮で彼女はぬれ
                    かわいたすなは彼女をこごえさす
                    うすくらいその場所で 月よりも輝かしいあかりのしたで
                    あふれるなみだのそのわけをおのれに問う

                    そうして翌朝 月のあかりでこげついた
                    うすらくろい影だけがそこにのこされているはずだ
                    しかしその影は 霜がおりれば 風がふけば たちどころにきえてしまう儚さだ
                    だからその夜のできごとは 当人たちだけがしっている
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                    詩『夢のなかの旅:A Journey In The Dream』

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                      YSに

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