<< June 2018 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>

詩『ぬるいみず:Water Tepid』

0
    ずっとこのままだった
    みずのなかのぼく
    肢体はさっきからうごくことをやめ
    ただそこにあるだけなのだ

    感覚はある
    だからここにいることはわかる
    だがここがどこだかわからない

    時がとまったようだ そういえばいいのか
    きっとだれもが納得してくれる
    そして夢の醒めるのをまてばいい

    いつか陽がのぼるかもしれない
    いつか月がみちるかもしれない
    だがそれをぼくがみるときはくるのだろうか

    いま、ゆっくりとながれはじめる
    るい rui, the creature 4 =OyO= * poetry : sonnet * 00:00 * comments(0) * trackbacks(0) * -

    詩『蒲公英:Of Dandelion』

    0
      そのはなをしったのはずいぶんむかしです
      なだらかな斜面にこしかけたときのことです
      視線のむこうにはみどりがひろがり、そのしたがうすあおくそまっていたのできっと、河原かどこかだったのでしょう
      そんなのどかなはるの景色にあいたわたしのあしもとにさいていたのです

      ひゅるんとのびたくきのさきはきいろくそまり、とげとげしい葉は地面をはっています
      だからおはなつみには最適なのです みなはあちらこちらの光景を堪能していたのに
      わたしひとり地面をみつめてきいろいはなばなをつんでいました

      それをみとめたおとながわたしのめのまえにしろいかたまりをさしだします
      そしてひといき 結果はみなさんご承知のとおりです
      そのひとのいきにとばされて綿毛のひとつひとつがまうのです

      わたしは関心がきいろいはなばなからわたげのかたまりへとうつります
      なぜならば、ふきとばされればそれをおうことはけっしてかなわないからです
      ゆっくりとゆうがにまうそれに翻弄されることもかなわないのです

      きいろいはなばなとわたげのかたまりがじつはおなじものだとしったのはもっともっとのちのことになります
      るい rui, the creature 4 =OyO= * poetry : sonnet * 00:00 * comments(0) * trackbacks(0) * -

      詩『病床異夢:Sleeping In The Sickbed With Different Dreams』

      0
        SAに

        続きを読む >>
        るい rui, the creature 4 =OyO= * poetry : sonnet * 00:00 * comments(0) * trackbacks(0) * -

        詩『時計:A Clock』

        0
          律儀なそれはしんずるのにあたいするのだろうか
          正確さをもって任ずるそれを信頼するいわれはどこにあるのだろうか

          まっしょうじきな仕事ぶりは、馬鹿正直をとおりこして冷酷だ
          しかもあたえられたことしかしない

          そんな部下、そんな上司、もしくはそんな同僚(友人や恋人の場合はさておいて)
          ちょっといやだよね

          いや、もうごめんこうむりたいのだ

          ふたりのあいだにどんなちから関係があろうとも
          わたしは隠忍侍従するしかない
          だってそれしかできないのだから そいつは

          どんな権力者であっても こいつだけを支配することはできない
          それはそのむかし 信仰のよすがであると同時に 救済でもあった
          でもいまはちがう いまはね

          それだから わたしはなりひびくベルをとめる 愛想づかしのそのかわりに
          るい rui, the creature 4 =OyO= * poetry : sonnet * 00:00 * comments(0) * trackbacks(0) * -

          詩『とびばこ:Over The Vaulting Box』

          0
            ぽんととんで とんとてをついて たんとおりる
            かんたんなことだ
            ぽんととんで とんとてをついて たんとおりる

            そのかんたんなことが次第にかんたんでなくなる
            たんとおりることはおろか とんとてをつくこともできない
            そしていつしか ぽんととぶことさえもおそれてしまう

            もちろん、わたしがとべたそれといまめのまえにあるそれはちがう
            おおきさもたかさも いやけっしてそれだけでもない

            わたしもかわった おおきさもたかさも そしてそれ以外のことも
            成長のどあいがいっしょならば かつてといっしょ ぽんととんとたんのはずだ
            だから というのは理由にならない

            むしろわたしのほうがおおきいのだ みおろすことも みすかすこともできる
            それでもかつてのそれよりもさらに巨大で悪意ある障碍としてたちふさがる

            だからほかのことへと 拘泥し逡巡してしまう どうやってこれを回避したらいいのだろう
            るい rui, the creature 4 =OyO= * poetry : sonnet * 00:00 * comments(0) * trackbacks(0) * -

            詩『うぶ湯:Given The First Bath』

            0
              おぼろげなひかりが次第にかたちをなしていく
              あわい微妙な色彩にいろどられたいくつもの矩形
              まだすわらない頸がみつめるのはそんな光景なのだろう

              なぜここにいるのかもわからぬ
              なぜいまなのかもわからぬ
              しかも、おのれというもの自体がわからぬ
              だからさけぶのだ

              ひとはかつてのおのれとてらしあわせて
              さもそれが自身のことであるかのようにかたる
              悦びも 哀しみも
              そして嘆く 嗚呼

              そんな重圧などしらぬ
              わたしはわたしでていっぱいなのだ
              るい rui, the creature 4 =OyO= * poetry : sonnet * 00:00 * comments(0) * trackbacks(0) * -

              詩『スマホ: A Cell』

              0
                視界のむこうにそれはある
                はくぎんいろの四辺形だ
                ひずんでみえるのはそれ自身のせいじゃない
                みつめるわたし自身がゆがんでいるからだ

                けぎらうふりをしてみせるのは正鵠をいようとしてばかりいるからだ
                さもなければ、正論しかかたろうとしていないから
                でもそれはそれ自身のせいでもない
                だからといってわたしがねじけているともいいたくない

                かつてはわたしがかたりたいだけかたる それだけだった
                わたしのみたいもの わたしのききたいもの わたしがせっしていたいもの
                それだけに掌がとどく そしてそれで充分なのだ いまでもそうおもっている

                たとえ信頼をおくにたるものであっても いつかどこかでうらぎりがはじまる
                そのひとはそういった

                こいつもそんな婢女のひとりだ
                るい rui, the creature 4 =OyO= * poetry : sonnet * 00:00 * comments(0) * trackbacks(0) * -

                詩『拉麺(袋入):Instant Noodles Cooking』

                0
                  なべにいれた適量の水がわくまでのあいだのあれやこれや
                  トッピングする食材やおはし、調味料などなどなど
                  そんなことをしていても沸騰するまでにはすこし時間がある
                  いや、準備しているそのときだって

                  かんがえていることは些事の些事だ
                  めんどくさいことやいやなことはあとまわし
                  そんなにひまなわけでもない
                  でも、こうやってなべのそこで対流がはじまっているあいだに去来するのは
                  あんなことやこんなことばかりだ

                  あのときのそのことばとそのさいの態度、表情
                  後悔もしないしうらみもしないけど きがかりといえばきがかりだ
                  だってそれはわたしの真意じゃあないから
                  たぶんあのひとも本心からではないだろう

                  休日はいつもそうやってはじまる 陽ののぼりきった おそいあさ
                  るい rui, the creature 4 =OyO= * poetry : sonnet * 00:00 * comments(0) * trackbacks(0) * -

                  詩『パネル:Panels』

                  0
                    罫線がいくつも直行していればそれは将棋盤
                    くろしろにぬりわけてあればチェス・ボード
                    碁盤ってどういうのだっけ?

                    わたしの足許にあるのは微妙な多角形であって
                    しきつねられたそれらは、しかもうねうねとどこまでもつづく
                    それはここが水平ではない証拠 将棋もチェスもできない場所
                    つまりわたしはアリスでもない

                    もしも多角形がまじわる交点から芽ばえていれば
                    いつかここは森になる
                    でも、それまでわたしはまっていられるだろうか

                    陽がのぼれば朝なのだろうし
                    風がふけばわたりどりもまうかもしれない
                    しかし、さっきからずっと薄明なままなのであった

                    そんな場所におきざりにしたあなたに だから問う
                    るい rui, the creature 4 =OyO= * poetry : sonnet * 00:00 * comments(0) * trackbacks(0) * -

                    詩『あかいあかり:Red Lights』

                    0
                      くらいなかにずっとあかりがともっている
                      あかくちいさく等間隔にはなれたそれら
                      そしてそれらがわたしたちをいざなっている

                      いざなってはいるがしかし、それらがうごくことはない
                      わたしたちもさっきからずっとここにとじこめられている
                      わたしたちにあるのはきがかりと憶測だ
                      たしかなものはなにもない

                      街をすて街からにげよう だれもがそうおもい
                      そのおもいだけがここにある
                      もう、すべてはうしなわれてしまったのだ、きっと

                      街にむかうものはいない
                      のこされたひとびとをだれももうたすけられないのだ

                      このままじっとしていれば、ここもその二の舞だ
                      あせりが次第に不安をかりたて そこからうまれたものが破滅、いな破壊をもよぶ
                      るい rui, the creature 4 =OyO= * poetry : sonnet * 00:00 * comments(0) * trackbacks(0) * -
                      このページの先頭へ