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『神の祈り』 by 関根正二

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    しろい薄衣をまとった2人の女性がいる。その風貌はおさなくみえる。
    ひだりの女性の掌はかたく握られてはいるが、もうひとりの両の掌には、ちいさな赤いモノがみえる。彼女はそれを厳かに携えている。それは神への捧げものなのだろうか。それにしては、それはあまりにもちいさい。
    薄明に浮かぶその場には、あかい花がいくつも咲いている。

    "Prayer Of The Divinity" by Sekine Shoji

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    『壁画衆人奏楽図』 of ベゼクリク千仏洞

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      ここで楽器を奏でているのは、人なのだろうか、それとも、神なのだろうか。
      聴こえてくる筈の音楽が想像の域を出る事はないが、それを奏でているこの6人のひたむきさは嫌でも解る。愉しげな表情と必死の表情。そのふたつが混在しているのだ。

      "Musicians" by anonymous

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      『サビーネの女たちの凌辱』 by D・H・ロレンス

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        決してひろくはない場所に、幾つもの肉体が折り重なっている。
        その濃厚な気配にたじろいでしまう。
        その肉体のなかで、表情を伺う事の出来る人物はたったひとりで、そこに潜むモノにおおきな嫌悪を抱いてしまう。


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        るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : art * 08:47 * comments(0) * trackbacks(0) * -

        『灰色の樹』 by ピエト・モンドリアン

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          あれから数年。
          印象的な配色は姿をけし、より単純に、しかし的確にそのモノの特徴を把握しようと試みられている。
          その為、これが樹木である事は誰の目にも明らかなのだ。


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          るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : art * 09:27 * comments(0) * trackbacks(0) * -

          『水道橋駿河台』 from 『名所江戸百景』 by 歌川広重

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            端午の節句 / Boys' Festivalの叙景、おおきく描かれた鯉幟 / Koinoboriのむこう、眼下に江戸 / Edoの街がならぶ。
            遥か西の空には、富士山 / Mount Fujiを望む事ができ、文字通りの五月晴。いや、ここは日本晴と謂うべきか。
            鯉幟 / Koinoboriは、この1匹だけではない。幾つも幾つもこの青空を泳いでいる。


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            るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : art * 09:32 * comments(0) * trackbacks(0) * -

            『聖書あるいは物語に取材した夜の情景』 by レンブラント・ファン・レイン

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              一面は漆黒の闇。それ故に焚火を囲む人々の表情は穏やかで、それ故にあたたかい言葉も交わされる。しかし、そこを一歩離れたその場所にいるふたりの人物の表情はどうであろう。甲冑の男性のなげかける言葉を聴くその男の表情には困惑の色がみてとれるのだ。


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              るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : art * 09:38 * comments(0) * trackbacks(0) * -

              『詩人に霊感を与えるミューズ』 by アンリ・ルソー

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                木立の中に佇むふたり。
                男性は右掌に鵞ペン、左掌に紙片を携え、そしてなにをおもっているのだろう。
                自身の瞳に映ずるその光景を、美しい詩句で描き出そうと構想しているのだろうか。
                その傍らにたつ女性は、そんな彼を鼓舞するかの様に、そっと肩におのが左掌を添える。
                そしてふたりを祝福するかの様に、いつまでも美しく、花々が咲いている。


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                るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : art * 09:41 * comments(0) * trackbacks(0) * -

                『聖アントニウスの誘惑』 by イヴァン・オルブライト

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                  一見、抽象画の様にみえる。
                  磨耗し腐食した金属片と、そこから滲みでる重油の様にもみえる。いずれにしても、陰鬱で幻滅する様な描写だ。
                  だが、画面右下に青銅色の肌をした、転倒した女性の全裸に気づく。彼女ひとりではない。その左側にもおなじ様な姿態がみえる。
                  そんな彼女達に雁字搦めにされて、本作品の主人公は、黒色の肌をさらし、断末魔をあげているのである。


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                  るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : art * 09:35 * comments(0) * trackbacks(0) * -

                  『天文台の時 - 恋人たち』 by マン・レイ

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                    湖岸のこちらにあるのは、チェス盤と背中をみせた裸女。その表情はみえない。
                    湖面の向こう岸にはなだらかな斜面があってその遥か向こうには城砦らしきモノもみえる。
                    そして、青空を一面に覆ううろこ雲とともに浮かぶ、おおきなくちびる。みつめるわたしに一切の関心を払わない、その女性のモノなのであろうか。


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                    るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : art * 09:49 * comments(0) * trackbacks(0) * -

                    『ネメシス(運命)』 by アルブレヒト・デューラー

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                      険しい顔をした全裸の、有翼の女性が峠を越える。
                      どこへむかうのだろうか。なにをなそうというのか。
                      勿論、彼女は知っている。そして、彼女を描いた画家も。


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                      るい rui, the creature 4 =OyO= * criticism : art * 09:41 * comments(0) * trackbacks(0) * -
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